( 261241 ) 2025/02/06 17:39:21 0 00 50年住宅ローンの契約者が急増 金利上昇もあえて変動選択 高い物件でも手が届く
住宅価格が高騰するなか、返済期間「50年」を選ぶ人が急激に増えています。一方、日本銀行は政策金利を0.5%に引き上げていて、金利が上昇する可能性が高まっています。今後の返済はどうなるのでしょうか?
番組が取材したのは、去年3月に家を購入した会社員・大川稜太さん(25)です。
JR荻窪駅から徒歩10分圏内にある築35年のマンション。間取りはおよそ35平米の1DKで、購入価格は諸経費を含めて2790万円です。
大川さん 「(Q.ローンは何年で組んでる?)50年で組んでます。月々の支払いが減るところに一番大きなメリットを感じた」
長期にもかかわらず、大川さんが選んだのは変動金利です。
「35年」と「50年」で返済はどう変わるか、不動産会社に勤める大川さんに計算してもらうと、「35年」の場合、2025年1月時点の金利0.593%で計算すると、月々7万3000円の返済です。
「50年」を選んだ現在の金利は0.15%上乗せされた0.743%で、月々5万5000円の返済です。「50年」を選ぶことで総返済額は250万円増えますが、毎月の返済は2万円弱下がります。
大川さんは「自由に使える金額を増やす」ため、50年ローンを選びました。
大川さん 「できるだけ物件価格を抑えながら、自分により投資ができる。(ローンを)50年返した時に74歳はデメリットだと思う。メリットのほうが大きいと判断をしてます」
大川さんは将来、起業することも考えてSNS活動に力をいれています。月々の浮いた額を利用して、配信機材を購入しました。
大川さん 「将来的に転職とか、いろいろチャレンジしたい。若い自分に使えるお金を増やしたかった。ある程度(月々の支払いで)余剰を作ってるんで、自分の知識に対して投資できるので、すごいメリットを感じています」
最近の広告も返済期間を「50年」で、シミュレーションしている物件が増えてきています。街の人は50年ローンをどう思うのでしょうか?
賛成 20代 「還暦以降も働く世の中になっているので、コストを抑える意味では、そういう選択肢もあって良い」
賛成 30代 「50年と幅を取ることで、短い年数では購入できなかった物件が買えるようになるので賛成」
反対 70代 「50年って聞いたらビックリ。無理なんじゃないですか、寿命とか考えると。50年生きていられるかどうか」
反対 20代 「ちょっと長すぎるかな。短期間で払った方が効率的という印象」
住宅金融支援機構によると、固定型の50年ローン「フラット50」を選んだ30歳未満の申し込み件数も前年の2.6倍に跳ね上がりました。
変動型は住信SBIネット銀行や楽天銀行が続々と始めていて、先月からauじぶん銀行も取り扱いを始めました。
auじぶん銀行 加藤旦氏 「(物件)価格の高騰は今後も続くと思っていますので、長期期間返済型のローンは今後も需要が高まってくると思っています」
先月24日、日銀は政策金利を0.25%から0.5%程度に切り上げる追加の利上げを決めました。
今後、金融機関では4月と10月のタイミングで金利を上げる可能性があります。
大川さん 「(Q.借りた当初は金利はいくら?)0.493%」 「(Q.それが最近どれぐらい変わった?)0.743%。返済額でいくと、月々5万2479円から5万5686円になりました。ただ元々余剰があったので、3000円上がったところで、そんなに痛手ではないという感じ。この(月々の)支払いは相当余裕があるので。一般常識的な金利の上がり方をしたとしても、余裕を持って返済ができるイメージ」
専門家は、こう話します。
「モゲチェック」 住宅ローンアナリスト 塩澤崇氏 「シミュレーションで、月12万円で買える物件で言うと35年返済であれば、(借り入れ総額)MAX4600万円とかになるかなと思う。50年ローンと長くすると、(借り入れ総額)6300万円まで不動産価格を上げることができる。1.4倍ぐらい不動産価格を上げることができるので、高い物件に手に届くようになる」
「モゲチェック」 住宅ローンアナリスト 塩澤崇氏 「50年ローンを借りる時に気を付けるポイントは、資産価値が保たれる家を買わないと、住み替え時に『残債割れ』。追加の金を支払わないといけないことがあり得ることは、気を付けたほうがいいかなとは思います」
(「グッド!モーニング」2025年2月6日放送分より)
テレビ朝日
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