( 262154 )  2025/02/08 14:54:42  
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岩屋毅外相が暮らす議員宿舎に見知らぬ女性が侵入した事件が報じられ、一部では中国人やデリヘル嬢といった憶測が流れた。

しかし、女性は外務省職員を名乗り、岩屋氏の指示で届け物をしに来たという。

岩屋氏は不在時に女性が部屋に入り滞在し、帰宅後に静かに追い出した。

女性はその後再度現れ、警察に確保されたが、岩屋氏は被害届を出さなかった。

セキュリティの甘さや岩屋氏の不用心さが問題視されている。

(要約)

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当選10回で防衛相なども歴任している岩屋毅外相(67) 

 

〈ことの真相がいまひとつ不透明であることもあってか、真相究明への期待からか、「文春さん出番です」とのコメントもみられた〉(日刊スポーツ1月31日配信) 

 

 むむ、出番とあらば、謎を解いてみよう! 

 

◆◆◆ 

 

「デイリー新潮」が1月30日に報じたのが、岩屋毅外相(67)が暮らす議員宿舎の部屋に見知らぬ女性が侵入していた事件だ。報道を受け、岩屋氏は記者団の取材に「何の被害もなく、すぐお帰り頂いた」などと説明。だが、外相宅に不法侵入という深刻さとは裏腹の穏当すぎる対応に、「大臣は親中派だ。中国人だったのではないか」「デリヘル嬢も出入りできる」と揣摩臆測も乱れ飛んでいる。さらには真相究明のため、小誌の出動を求める声まで上がっているようなのだ。 

 

 というわけで、未だ謎多きこの事件。早速、取材に動いてみたところ、思わぬ真相が浮かび上がった。 

 

「一部報道では、岩屋氏が訪米から帰国した1月23日に事件が起きたとしていますが、実際には翌24日のことでした。不法侵入したのは、30代と見られる女性です」(捜査関係者) 

 

 24日昼、その女性が最初に訪ねたのは、青山議員宿舎だった。受付の担当者に「私は外務省の職員ですが、大臣の指示で届け物に来ました」と伝えたところ、「大臣は赤坂議員宿舎です」と返されたという。 

 

「続いて女性は24日夕方に、赤坂宿舎を訪ねました。青山宿舎から事前に連絡が入っていたのか、外務省関係者のように扱われた模様です。女性は免許証も提示し、オートロックも通過。受付に部屋番号も教えてもらったようで、そのまま“目的地”に向かっていきました」(宿舎関係者) 

 

 妻を地元の大分に残し、普段は1人暮らしの岩屋氏。この時は不在にしていたのだが、あろうことか、鍵を閉めずに外出していた。 

 

「女性は夕方5時半頃に部屋に入り、そのまま滞在していた。岩屋氏が帰宅したのは、夜9時頃でした。中に見知らぬ女性がいるのを見て、『何をやっているんだ』と声をかけた。ところが、女性の対応がどうも要領を得ない。暴れるような様子もなかったため、岩屋氏は『出て行って下さい』と静かに追い返し、受付やSPらに連絡をした。警察も防犯カメラを確認し、“犯人”の特定を急いだのです」(前出・捜査関係者) 

 

 

 そして、一夜明けた25日昼前。女性が再び赤坂宿舎に現れたところを、警察が確保したという。 

 

「捜査員が女性を聴取したところ、やはり要領を得ない会話が続き、彼女の母親が身柄を引き取りにやってきた。女性の身の上を心配した岩屋氏は、特段部屋を荒らされた形跡がなかったこともあり、『かわいそうですから』と被害届を出さなかったのです」(同前) 

 

 つまるところ、女性のプライバシーなどに配慮したため、事実関係を問われても曖昧な説明に終始するほかなかったようだ。 

 

「ただ、本件で2つの問題が露呈しました。1つは、宿舎のセキュリティの甘さ。警備は民間企業に委託されていますが、あっさり不審人物がオートロックを通過し、部屋番号まで伝えています。もう1つは、岩屋氏が施錠していなかったこと。同じような地方出身の年配の政治家には、田舎で暮らす感覚で施錠していない人も少なくない。とはいえ、重要書類などもあるでしょうし、まして岩屋氏の場合は外相という立場です。危機管理上、不適切だった感は拭えません」(政府関係者) 

 

 衆院事務局に警備の甘さなどについて見解を求めたが、「コメントは差し控えます」とし、「自ら民間委託を含めて管理を行っております」と回答した。 

 

 当の岩屋氏に事実確認を求めたところ、事務所を通じて「ご質問の事案につきましては、警察にその対応をお任せしているところですのでコメントは差し控えます。また、議員宿舎の警備等の強化をお願いしたところです」と回答し、中国人やデリヘル嬢との臆測は「事実無根です」とキッパリ否定するのだった。 

 

 要人にしては不用心だった――というわけで、小誌の出番はどうやらここまでのよう。御免蒙る。 

 

「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年2月13日号 

 

 

 
 

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