( 262366 ) 2025/02/08 18:48:21 0 00 ※画像は「村方乃々佳/ののちゃん」の公式インスタグラムより
子役で歌手の“ののちゃん”こと村方乃々佳ちゃん(6)のYouTubeチャンネルで2月5日に公開された“姉妹ゲンカ”動画が、波紋を広げている。
注目されているのは、《【くら寿司50貫】50万人突破を記念してお寿司パーティーをしていたらまさかの事態に発展してしまいました...》という動画でのワンシーンだ。パーティーを終え、乃々佳ちゃんが歌って締めくくろうとするその時、隣に座っていた妹で、“ひーちゃん”こと日那乃(ひなの)ちゃん(2)が乃々佳ちゃんの髪の毛を引っ張り始めたのだ。
「ののちゃんは最初は笑っていたものの、髪をしっかりつかんで離さないひーちゃんの力に我慢ができず、“痛い痛い痛い痛い!”と悲鳴を上げました。“やめて”と言い、ひーちゃんの手をなんとか引き剥がすのですが、再びひーちゃんはののちゃんの髪を引っ張りました。そんなひーちゃんに対し、堪忍袋の緒が切れたののちゃんが“やーめろ!”と髪を引っ張り返す仕返しをしたのです」(WEBメディア編集者)
するとひーちゃんは大泣き。そのシーンでは《ねえねの痛みを知りました》とのテロップが流れた。
「母親としてはケンカで学ぶこともあるという姿勢のようです。母は“ひーちゃん痛かったね”“髪の毛2本抜けちゃったよ、かわいそうに”などとひーちゃんに寄り添いつつ、ののちゃんに“なんで怒ってたの?”と静かな口調で問いました。
お母さんがひーちゃんをあやす間、憮然とした表情だったののちゃんは、“ひーちゃんが最初に髪引っ張って、笑ってやめてって言ったのにやるから……”と怒った理由を説明するものの、お母さんはその『言い分』には反応せず、“ひーちゃんも痛かったけどねえねも痛かったって”と、ひーちゃんに向かって話しかけました。その後、お互い謝るという展開になったんです」(前同)
結果的に姉妹は仲直り、きょうだいゲンカならどの家庭でもよくある日常の一コマに過ぎないかもしれないが——。
「ただし、これは親の目の前で起こった事件であり、再生回数が多ければ多いほど収益化につながるYouTube動画。乃々佳ちゃんが一度我慢したことには称賛の声が多数寄せられましたが、一方で“先にやられた”側である乃々佳ちゃんへのケアがなかったように見えたことには疑問の声が殺到しました」(同)
切り取られた当該シーンを見たXユーザーからは、ケンカを止めずに撮影が続行されたことについて、
《撮れ高って思ったんかな?》 《ののかちゃん謝らさせられて、しかもそれを撮影されてアップされるのは辛すぎる》 《母親がすぐひーちゃん止めればののちゃんはそのまま笑って許せたしひーちゃんも痛い思いしなくて済んだよね…》 《金儲けのために子どもの動画をアップするのは、もはや児童虐待だと思います》
など、きょうだいゲンカをコンテンツとしてYouTubeにアップする親のリテラシーが疑われ、批判が殺到したのだ。
これがXでトレンド入りしたことがあってか、当該動画のサムネイルが変更された。炎上前のサムネイルはののちゃんがひーちゃんの髪を掴む場面の写真で、《我慢の限界》《ののちゃんガチギレ》というキャプションが付いていたが、現在は姉妹がお寿司を前に笑顔を浮かべる画像に変えられている。
SNSでは“虐待”といった指摘もあったが、実際、こうした動画を撮影・公開することがまだ6歳である乃々佳ちゃんのメンタルに影響を及ぼす可能性はあるのだろうか。
首都圏と関西圏に12院ある「ゆうメンタルクリニック」グループ総院長のゆうきゆう医師は、まず“虐待ではないか”という指摘に関しては「虐待にも様々なパターンがありますので、何が虐待かの断定は難しいですが、本人が苦痛を感じているのなら、配慮は必要だと考えます」と見解を述べる。
また、「ケンカをしている状態であれば止めるのが理想だったとは思いますし、またそうした状態を動画で公開するのはあまり良くないかもなぁ、とは考えます」と話す。
「姉にとって“話を聞いてくれない”“自分の気持ちを理解してくれない”という点がネガティブに感じられる部分があるかもしれません。またケンカをしている状況を動画として公開されることは、本人にとって不快ではあるかもしれません。
というのも、そもそも心理学的に、人間には『自分だけの空間や世界や人間関係』が重要であるとされています。たとえば、『家族との人間関係』『部活での人間関係』『バイト先の人間関係』など、それぞれ独立した人間関係を持っている人の方が、精神的に健康でいられます。ある集団でのグチを他の人に話す、といった方法で発散することができるからです」(ゆうき医師=以下同)
ゆうき医師によれば、家庭内で起こっていることを動画で広く公開する行為は、この“自分だけの世界”が保たれにくくなるリスクがあるというのだ。
「本人にとって、『家族だけの人間関係』と『世界での人間関係』が独立せず、つながってしまっているような状態になります。すると本人だけが安らげる、『秘密を話しても誰とも共有されない』ような空間が持ちづらくなります。
もちろん動画として出す・出さないは選んでいるかもしれませんが、生活行動全般が動画として世界に配信されているのは、本人にとっての安らぎが少ないのでは、と思います。大人が自分で公開しているのとは違いますので……」
今は子育て動画や、子どもを“主役”にした動画も多い。実際に編集・投稿する親として気をつけたいポイントは何か。
「すべてを出さず、子どもであっても“今のシーンを出していい?”“出してほしくないところ、ある?”などと聞いてあげるのが良いのではないのかな、と思います。それによって本人は“自分だけの世界が保たれているんだ”“お母さんとの世界は、世界中とは独立しているんだ”と安らいで育つことができます」
今や登録者数50万人超えと大人気の「ののチャンネル」。乃々佳ちゃん・日那乃ちゃん姉妹の成長を見守る大人が増えているからこそ、さまざまな議論に発展しているのだろう。
ピンズバNEWS編集部
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