( 262369 )  2025/02/08 18:54:05  
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フジテレビは元タレントの中居正広の「性的トラブル」による問題で、スポンサーからのCM差し止めに続き、業績が悪化している。

広告収入が約233億円も失われる見通しで、局内は沈んだ雰囲気だ。

スポンサーの信頼回復を第三者委員会の調査結果に頼んでいるが、局員たちは上層部に対して冷ややかな視線を向けている。

4月以降の番組スケジュールが白紙になり、再放送で乗り切る最悪のシナリオも現実味を帯びてきている。

(要約)

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写真:現代ビジネス 

 

4月に行われる春の番組改編を間近に控え、テレビマンたちは日夜、番組編成に追われている。だが、フジテレビ局内だけは異様な沈黙に包まれているという。 

 

「日増しに絶望感が募るようです。2月に入ってもスポンサーが戻ってくる目途が立たず、4月以降の番組スケジュールはほぼすべて白紙になりました。スポンサーがいないといくら予算を使えるかも分からないので、新番組の見通しも立ちません。現場は完全に身動きが取れない状況です」 

 

フジテレビ局員は沈んだ表情でこう漏らした。 

 

元タレントの中居正広の「性的トラブル」に端を発する一連の問題に揺れるフジテレビ。1月17日に行われた記者会見を機に、連鎖的に発生したスポンサーによるCM差し止めの流れは、いまだ収束の気配はない。 

 

フジテレビ局員が続ける。 

 

「真っ先に逃げ出したのは大広告主のトヨタ自動車、それに日本生命など。その後もソフトバンクなど大企業が次々にCM差し止めを決めました。 

 

それでも、1回目の記者会見直後は、局内もそこまで悲観的なムードではなかったんです。というのも、広告代理店から受けた説明では『1月27日の2回目の記者会見で、港浩一社長と嘉納修治会長の辞任が発表されれば、スポンサーは戻ってくる』と聞かされていたからです」 

 

ところが、広告代理店の予測に反して、2回目の記者会見から今日まで事態は悪化するばかり。ACジャパンの公共広告に差し替えた企業は80社近くにも上っている。 

 

原則、広告がACのものに差し替わっても、スポンサーに広告料は戻らない。しかし、フジテレビは、1月までの差し替え分の料金は請求しないと決定。また、2~3月分のキャンセルも受け付けている。その結果、フジ・メディア・HDの業績予想によると、実に約233億円もの広告収入が吹き飛ぶと見られている。 

 

フジテレビにとっては、第三者委員会の調査報告書による、スポンサーの信頼回復が頼みの綱となっている。だが、上層部に対する局員の目は冷ややかだ。 

 

「3月末を目途に調査結果を発表すると言っていますが、裏を返せばそれまでの2ヵ月間、何もできないということ。4月以降、しばらく再放送で乗り切るという最悪のシナリオも、現実味を帯びてきました」 

 

後編記事『「長年買い叩かれてきた」制作会社が一斉にフジテレビへの「反乱」を決意した「納得の理由」』へ続く。 

 

「週刊現代」2025年2月15日号より 

 

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