( 263549 )  2025/02/11 05:20:16  
00

家庭用のタルタルソースが人気で、食品スーパーでの販売額が過去5年間で7割以上増加している。

1960年代から国内ブランドのタルタルソースが生産されており、最終製品として販売されてきたが、家庭での定着には至らず地味な存在だった。

しかし、最近では内食需要の増加やキユーピーなど大手企業の商品開発により、タルタルソースの需要が拡大している。

家庭での使い方も多様化し、唐揚げや揚げ物のソースとして幅広く使われるようになっている。

さらに地方色の強いタルタルソースも注目を集めており、市場は拡大基調を続けている。

(要約)

( 263551 )  2025/02/11 05:20:16  
00

写真:日本食糧新聞社 

 

 家庭用のタルタルソースが伸びている。食品スーパーでの販売額は24年までの5年間で7割強の増加を示した。マヨネーズカテゴリー内での構成比も7%に迫る勢いで、有力なサブカテゴリーに育ってきた。 

 

 油調品と相性のよいタルタルソースは1960年代から国内ブランドの最終製品が生産・販売されており、マヨネーズ売場のサブカテゴリーとして常時一定のフェースをキープしている。しかし、家庭常備品として定着するまでには至らず、目立った増減のない地味な存在に終始していた。 

 

 長期の“無風状態”に変化の兆しが表れたのは20年。コロナ禍での内食回帰でスーパーの惣菜や調理冷凍食品の利用が進むと、家庭でも揚げ物をタルタルソースで楽しむ層が増加。トップシェアのキユーピーが23年に主力「キユーピータルタルソース」の揚げ物との相性を向上させるなど、商品の開発・投入を活発化してきたこともユーザーの裾野を広げた。 

 

 家庭での使い方も広がりつつある。近年は定番の魚介フライだけでなく、唐揚げにタルタルソースを合わせる外食トレンドが内食に波及している。キユーピーが昨春発売の「具だくさんレモンタルタル」で唐揚げ提案を積極的に進めたことも市場を後押しし、24年のスーパーでのタルタルソース販売額は前年比12.7%増(RDS-POS全国スーパー実績)と引き続き高い伸びを示した。コロナ前の19年との比較では、71.8%増となっている。マヨネーズカテゴリー全体に占める金額構成比も6.8%に広がった。 

 

 キユーピーが8割近いシェアを持つ寡占市場とはいえ、チキン南蛮向けをアピールするヤマエ食品工業「宮崎タルタルソース」、21年にテレビ番組「マツコの知らない世界」で紹介されて知名度を上げた伊藤漬物本舗「いぶりがっこのタルタルソース」など、ご当地色の強いアイテムも売場での存在感をジワジワと高めている。選択肢の充実と用途の広がりを追い風に、今年も拡大基調が続きそうだ。 

 

日本食糧新聞社 

 

 

 
 

IMAGE