( 264199 )  2025/02/12 15:43:55  
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15歳の女子中学生が、校則について疑問を持ち、髪を染めることに対する指導に納得できないとして、宇治市の市議会に請願を提出した。

女子中学生はルールの作成に生徒の意見を取り入れ、自治性を重視した環境を求めている。

しかし、議会は生徒の意見を取り入れることについて懸念を表明し、請願は受け入れられなかった。

校則への生徒の参加や意見表明の重要性が議論されている。

(要約)

( 264201 )  2025/02/12 15:43:55  
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頭髪指導に納得いかず…女子中学生が市議会に請願 

 

 1月、京都・宇治市の市議会に、15歳の女子中学生が出席した。訴えたのは、校則のあり方について…。 

 

「なんで私たち中学生は人を見た目で判断してはいけないと言われてるのに、みんなと違う格好をするとそれは違う、中学生らしくないと指導されるのだろうか。その中学生らしさとは誰の描いた中学生らしさなのだろうか」(宇治市議会・1月21日、宇治市HPから) 

 

 女子中学生は髪の毛を染めたとき、教師から指導されたが、その禁止事項は明文化されておらず、禁止の理由も説明されなかったことに疑問を持ったという。そして、ルール作りに生徒たちの意見を反映し、自主性を生かせる土壌を作ってほしいと、市議会に請願を提出し、議会での発言に至った。 

 

 女子中学生は「あらゆる子どもたちの意見を聞いて、ルールメイキングできるような場になれば、社会自体がもっと生きやすくなっていくのではないだろうか」と投げかけた。(宇治市議会・1月21日、宇治市HPから) 

 

 しかし議会が市内の学校に直接働きかけるのは教育の中立性を損なうなどの意見が出て、請願は採択されなかった。ルール作りに生徒たちの意見は必要なのか。そもそも校則はどうあるべきなのか、『ABEMA Prime』で考えた。 

 

宇治市議会 

 

 京都・宇治市の市議会で訴えた女子中学生について、元公立中学校教諭の静岡の元教師すぎやま氏は「発信したことは勇気があり、考えるきっかけになったと思う」と評価する一方で、「本当に変えたいなら、PTAから言ってもらうのが一番手っ取り早かったのではないか。生徒がワーワー言ったことをOKにするとなったら、先生方も体裁が悪い。それよりも保護者から言われた方が現実的に効くと思う」。 

 

 NPO法人「School Liberty Network」共同代表の中村眞大氏は、PTAについて、「学校ごとで違うと思っている。自分の知っているPTA会長で、校則を変えた方がいいと働きかけている方もいれば、そうではない方もいる。また、PTAの人事は生徒の介入ができないので、どうアプローチしていくのかも難しい」と説明する。 

 

 タレントのあおちゃんぺは、女子中学生に対して、「なぜ染める必要があるのか、説明できるべきだと思う。『なんで髪の毛を染めたいの?学校で必要なこと?』と言ったら、多分、ボヤっとしたことしか言えない。時代に合わない意味のない校則はなくしても良いが、話し合いの場には大人だけではなく、大人も子どもも保護者もいた方がいいのではないか」とコメントした。 

 

 

あおちゃんぺ 

 

 文科省「生徒指導提要」によると、校則の意義は、児童生徒が健全な学校生活を送り、よりよく成長・発達していくために設けられている。校則づくりへの生徒の参加は、子どもたちが意見を述べ、対話、議論を通じて考える機会を持つことは重要だという。 

 

 EXITの兼近大樹は、「女子中学生の方はすばらしい活動をされているが、これを見た時に『ただのわがままじゃん』と言う大人がいっぱいいるということ。そのせいで損をする。まず、日本社会全体の考え方がちょっとずつ変わらないと突飛なことになってしまう」。 

 

 この意見に、あおちゃんぺは賛同し、「私がギャルだった時、髪を染めている子、ピアスをしている子はみんなヤンキー上がりだった。でも、今の子たちは、ただのファッションとしてやっている子が多い。大人より先に子どもがアップデートしちゃった結果、こういうちぐはぐが起きている。もっと社会が寛容にならないと、子どものネオな意見を大人は取り入れてくれないと思う」との見方を示した。 

 

 今後どうなっていくべきか。中村氏は「先生たちが『そのままで大丈夫だよ』と言える学校にしていかなきゃいけないと思う。そのためには社会全体が変わっていかないといけない。今は学校依存社会みたいな言い方をされ、何でもかんでもクレームが学校に来る。例えば公園で子どもが騒いでいるのも全部学校に連絡がいく。それで先生たちは面倒くさいから全部縛るみたいなことがあると思っている。学校に何でもかんでも依存しない、社会が考え方をアップデートしていく。『いろんな人がいていいじゃん』となれば、校則もなくなっていく」と答える。 

 

 一方で、その方法だと、「めちゃくちゃ時間がかかりすぎる。女子中学生の方も、アップデートを待っていたら卒業してしまう。ある程度、僕自身は社会のルールメイキングをする場において、今日から決めないといけない。いつまでたっても同じような議論が繰り返されて、何十年も変わらなくなってしまうのではないかと思う」と苦言を呈した。 

 

(『ABEMA Prime』より) 

 

ABEMA TIMES編集部 

 

 

 
 

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