( 265559 )  2025/02/15 06:16:05  
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トヨタ自動車は新型FC(燃料電池)システムの第3世代を開発し、H2&FC EXPOで初披露すると発表した。

新システムは耐久性、燃費性能、コスト削減を向上させ、2026年以降に各市場に投入予定。

乗用車や商用車向けに展開され、航続距離の向上や小型化が特徴。

これまでの経験や技術を活かし開発された新システムは、商用分野の社会実装にも取り組む。

水素社会の実現に向けた取り組みに関するプレゼンテーションも予定されている。

(要約)

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写真:Car Watch 

 

 トヨタ自動車は2月14日、第3世代となる新型FC(燃料電池)システムを開発したと発表した。2月19日から始まる「H2&FC EXPO(水素・燃料電池展)」(東京ビッグサイト:2月19日〜21日開催)で第3世代FCシステムが初披露される。 

 

 新たに開発したFCシステムは、ディーゼルエンジンに並ぶ耐久性を実現させるとともに、燃費をはじめとしたさまざまな性能向上と低コスト化を目指したもので、乗用車に加え、汎用向け、大型商用車向けにもラインアップを拡大し、2026年以降、日本や欧州、北米、中国などの市場に投入する予定としている。 

 

 第3世代FCシステムの主な特徴は、同社比2倍となる耐久性能の向上で、ディーゼルエンジン同等とし、メンテナンスフリーを実現させた。また、同社比で1.2倍の燃費性能の向上により航続距離を約20%向上、セル設計、製造プロセスの革新によりコストを大幅削減した。 

 

 第3世代FCシステムでは、乗用車向け、汎用向け(定置式発電機、鉄道、船舶等)に加え、大型商用車にも搭載でき、乗用車向けでは、燃費性能の改善により航続距離が向上することで、長距離も安心して運転できるようにした。大型商用車向けでは、ディーゼルエンジン並みの耐久性や高出力を実現し、小型化することで、より容易にさまざまな商用車に搭載できるようにしている。 

 

 これまでに、トヨタでは2014年に燃料電池自動車(FCEV)「MIRAI」を発売し、30か国以上の地域に約2万8000台販売。加えて2019年からは、FCシステムの供給を開始し、バスや鉄道、定置式発電機などにおいて、グローバルに100社以上の顧客に2700基を超えるFCシステムを供給しているほか、日本では東京都や福島県を中心に、多くのパートナーとともに商用分野の社会実装に向けた取り組みを進めている。新たなFCシステムは、こうした利用者の声や実証で得られた知見、長年蓄積した技術をもとに開発された。 

 

 H2&FC EXPO(水素・燃料電池展)のトヨタ自動車ブース内では2月19日14時~14時20分に、水素ファクトリー 山形光正プレジデントらが登壇する「水素社会の実現に向けたトヨタの取り組み(仮)」と題したプレゼンテーションが予定されている。 

 

■ 「H2&FC EXPO」の出展概要 

 

日時:2月19日~21日 10時~17時 

場所:東京ビッグサイト(東京都江東区) 

主な展示内容:第3世代FCシステム(初公開)、水電解スタック、ポータブル水素カートリッジなど 

 

Car Watch,編集部:椿山和雄 

 

 

 
 

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