( 268196 ) 2025/02/21 05:00:17 0 00 水道代「神奈川で一番高い町」値下げ公約の町長で値上げへ 水道管老朽で資金かさむ
神奈川県で一番水道料金が高いと言われる町が揺れています。町長は1年ほど前の選挙戦で水道料金の値下げを公約に掲げて当選しましたが、その後値上げすべきだという考えを表明し、話が違うと困惑する町民もいます。
おととし11月、神奈川県の真鶴町長選で初当選を果たした、前横須賀市議の小林伸行町長(49)。
「小林のぶゆきのすぐやる5大事業 1.水道代を値下げします!」
公約で真っ先に掲げていたのは、神奈川県一高いとされてきた「水道代の値下げ」です。しかし、当選から1年余り経った今年には…。
小林町長 「値上げに踏み切らざるをえなくなった。いわば追い込まれたというのが正直なところ」
真鶴町は人口6500人余りの小さな町です。大きな河川がなく水資源に乏しいため、隣接する自治体から生活用水を購入しています。
小林町長 「(Q.『水道料金を下げる』が一番の公約ですよね?)見通しが甘かったと言われれば言い訳のしようがない。基本料金については、下げられるだろうと思って公約に掲げた」
町長は「水道料金の改定」を提案。公約にも掲げた基本料金は引き下げます。
小林町長 「水量を使わない単身の高齢者はむしろ値下げになるようにして。2割強の方、水量が少ない方は値下げです」
一方、使った水量に応じてかかる従量料金は引き上げます。全体の水道料金としておよそ2割値上げする方針です。
小林町長 「7割以上の方に値上げを強いることになります」
近隣の自治体と比べ、倍近く高い水道料金が引き上げられるとあって、住民からは戸惑いの声も上がっています。
鮮魚店で働く4人の子どもがいる女性はこう話します。
鮮魚店スタッフ 「真鶴は電気代より水道代が高い。電気代は1万1000円、水道代は1万4000円」
水を多く使う飲食店も頭を抱えます。水道料金の明細を見せてもらうと、暑かった去年7月の利用料金は1万6000円を超えていました。
飲食店の店主 「20%は大きいです。なんでぽーんと20%も。下手すると2万円。夏は忙しいと2万円超える。他のことで削ろうか。値上げするわけにはいかないので」
町が値上げに踏み切る理由は…。
真鶴町上下水道課 吉田正典課長 「これが漏水の現場」 「(Q.水道管の老朽化によるものなんですか?)老朽化が主だと思います」
埋まっていたのは古い水道管です。神奈川県内では耐震性のある水道管に置き換わった割合は70%を超えますが、真鶴町ではたった2%にとどまっています。
工事担当者 「量が多すぎて大変だよ。量も多いし、やらないわけにはいかないから」
小林町長 「漏水がたくさん発生します。毎月1、2件必ず発生していて、うちは芦ノ湖と同じぐらいの面積しかない。こんな町で年間17件も漏水が発生するのは異常事態」
小林町長はこれまで、料金改定案を来月議会に提出すると説明していましたが、19日に改定案の提出の延期を議会に伝えました。
小林町長 「賛否が大きく分かれる改定はあんまりよくないんじゃないか。議論は熟してないんだろうなと考えた。(値上げは)じくじたる思いですけれど、公約を守っていくための努力はこれからも続ける考えです」
(「グッド!モーニング」2025年2月20日放送分より)
テレビ朝日
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