( 269489 )  2025/02/24 16:19:38  
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マツダの最新の3列シート・SUVである「CX-80」が国内市場で苦戦している。

販売目標を下回り、新車効果が十分に現れていない。

これを受けて、マツダは販売促進のために様々な施策を実施している。

また、同時に、別のラージSUVである「CX-60」も品質面で問題が続き、販売が低調である。

改良版が発売され、品質向上に注力することでブランド確立と再出発を目指す。

(要約)

( 269491 )  2025/02/24 16:19:38  
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マツダ 

 

マツダが2024年10月に投入した3列シート・スポーツ多目的車(SUV)「CX―80」の国内販売に苦戦している。月販1400台の目標を掲げたが、発売3カ月目となる12月には1201台と目標を下回り、新車効果を発揮できていない状況だ。電動化移行期に屋台骨を支える上級SUV「ラージ商品群」の一翼を担う日本市場の旗艦車。認知を広げ、魅力を訴求して巻き返しを狙う。(広島・小林広幸) 

 

7日に開いた24年4―12月期決算説明会の席上、ジェフリー・エイチ・ガイトン取締役専務執行役員兼最高財務責任者(CFO)は、「導入初期のCX―80の販売は、成熟期のCX―8販売実績(23年12月1610台)を下回った」と報告した。 

 

23年末に国内生産を終了した「CX―8」は、多人数が乗車できる3列シートSUVとして、新市場を切り開いたヒット商品だ。CX―80は事実上の後継車だが、価格帯は上昇。自社SUVからの乗り換えを誘導しつつ、新規客獲得を目指した。 

 

CX―8終売以後に3列SUVが商品ラインから消えていたこともあり、CX―80発売当初は“広島の役員車”として法人需要も発生した。一方で個人からの受注は低調だ。ガイトンCFOは「認知度が行き渡っていなかったのが苦戦の原因だ」と分析。1月下旬から一部販売店で最長72時間貸し出す試乗体験の提供を始めた。東京・南青山に開設したブランド施設などでも訴求を強めていく。 

 

浮上のカギを握るのは国内展開する、もう一つのラージ商品「CX―60」だ。22年9月に発売したが、乗り心地をはじめ、期待した品質に対する不満やリコール(無料の回収・修理)が続発した。新車の購入時に会員制交流サイト(SNS)で情報を集める時代だ。早期導入者(アーリーアダプター)が発信する正直な評判(レピュテーション)も影響して販売は失速した。 

 

2年近くの間、開発現場は品質への対応に追われた。既販車の改善を急ぐとともに、より品質を作り込むために、知見をCX―80に反映させ、同車の投入時期も遅らせた。満を持してCX―60でも、初のマイナーチェンジ車を21日に発売する。 

 

CX―80は出足こそ低調だが、自動車専門家による批評も好意的なものが多く、CX―60の改良車とともに、今後の口コミによる評価の広がりにも期待がかかる。品質への不安を払拭した2列と3列の上級SUV2車種を並べることで、ラージ商品群のブランド確立および拡販への再出発としたい考えだ。 

 

 

 
 

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