( 270686 ) 2025/02/27 16:42:16 0 00 セブン&アイ・ホールディングス(HD)が、創業家から提案されていた経営陣による自社株買収(MBO)の実施を断念する方向で最終調整していることが26日、わかった。総額8兆~9兆円規模とされる買収案に対し、有力な出資企業候補と目されてきた伊藤忠商事が参画を断念するなど、資金確保のめどが立たなくなった。近く取締役会で決議する。
セブンは昨年8月、カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールから買収提案を受けたと明らかにした。セブン創業家は買収対抗策として、セブン側にMBOを提案した。セブンはクシュタールの買収提案受け入れに難色を示しており、今後、自力での企業価値向上を目指す。
セブン&アイHDの本社(東京都千代田区で)
関係者によると、セブンの社外取締役で構成する特別委員会を開いてMBO案を議論し、その後の取締役会でMBO案の断念を決める方向だ。MBO案を巡っては、伊藤忠がすでにセブン側に対して出資断念の意向を伝えていることが判明した。
資金調達については、創業家が伊藤忠のほか、メガバンクや米投資ファンドなどに融資・出資を打診している。だが1兆円規模の出資を検討していた伊藤忠という主軸を失ったことで、資金調達の枠組みを固めきれなくなった。
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