( 271579 )  2025/03/03 04:35:29  
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元外務事務次官の藪中氏が、2月28日に行われた米ウクライナ首脳会談がののしり合いで決裂した原因を分析。

トランプ大統領を怒らせると問題が起きること、会談の流れやゼレンスキー大統領側の対応について指摘。

会談が40分は順調だったが、最後の3、4分でトランプ氏が怒り、ゼレンスキー氏の批判に反応したことが決裂の要因だと説明。

また、「トランプというのは怒らせてはいけない」と述べ、会談が決裂した主な原因を分析した。

(要約)

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会談するトランプ大統領(右)とゼレンスキー大統領(ロイター) 

 

 元外務事務次官で大阪大特任教授の藪中三十二氏が2日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜午前8時)に出演。2月28日(日本時間3月1日)にホワイトハウスで行われた米ウクライナ首脳会談が、前代未聞のののしり合いで決裂した原因を分析した。 

 

 1つの「ポイント」として「トランプというのは、怒らせてはいけない」と、指摘した。 

 

 外務省で外務次官や外務審議官、アジア大洋州局長などさまざまな要職を務めた藪中氏。「いろいろな外交交渉を見てきましたが、こんなことが起きたことはない。双方にとってダメージがある」と深刻に分析した。 

 

 トランプ氏について「平和をつくった大統領として歴史に残りたいという願いも、にわかにはできなくなった。あの人は(ウクライナの)鉱物資源に関心を持っているが、ようやく署名できるとなった時に、当面だめになった」と述べつつ、「より大きなダメージを受けたのはもちろん、ゼレンスキーさんの方だ。ロシアと戦うにはアメリカの支援が必要だが、こういう格好で決裂した。より大きなダメージがある」と、述べた。 

 

 藪中氏は、今回のような衝撃的展開になった要因の1つとして、当日の会談の流れに言及。「あんなことは普通ない、というのは、首脳会談の冒頭のプレス取材は2、3分、カメラが入ってやる。トランプさんはちょっと長いのが好きですが、今回は50分。(メディアが)入ったまま。あれはおかしい。やり方がね」と指摘。また「ゼレンスキーさんについては今まではいろんなところで同情票があったと思うが、慣れていないところがあったと思う。失敗というか、よくなかったと思うのは、通訳を使わなかったこと」と述べ「彼は英語はうまくなっているが、細かいことを(通訳を通して)言うとか、あるいは間を持つことも必要」と、ゼレンスキー氏側の対応にも疑問を示した。 

 

 

 

 その上で「ここがポイントなんですが、トランプというのは怒らせてはいけない。トランプは、自分が批判されていると思うとキレるんです」と述べた。 

 

 約50分間の会談のうち、40分ほどは目立った亀裂が起きていなかったことに触れ「40数分は(トランプ氏は)がまんして聞いていた。ゼレンスキーさんはいろいろなことを言ったが、聞いていた。キレた瞬間は最後の3、4分」と分析。「ゼレンスキーさんは『あなた方(米国)は、大きな、きれいな海で隔てられているからあまり(ロシアの脅威を)感じないでしょうが、将来感じるかも知れませんよ』と言った。それでキレたんです。なぜキレるかというと、10日前、トランプさん自身が『この問題については、大きな開かれたきれいな海で(と言及し)、基本的にはヨーロッパが責任を持つべき』と発言したことがあり、それを(ゼレンスキー氏が)逆手に取ったと思った。自分が批判されたと思ったんです」「そこから声が変わった」と解説した。 

 

 藪中氏の分析に、キャスターを務める元NHKアナウンサー膳場貴子は「どこにスイッチがあるのか…」と、驚きの反応だった。 

 

 

 
 

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