( 272631 ) 2025/03/07 04:13:39 0 00 価格高騰するコメ…転売はアリ?
コメの価格高騰が続く日本。政府は備蓄米の放出を発表した。3日から業者への入札の受付を開始したが、まだまだ収束する気配はない。なぜここまでの騒動となったのか。先月14日、江藤農林水産大臣は「需要に見合うだけのコメの量は確実にこの日本の中にある。コメの取引に全く参入していなかったような方が多数参入してきている」と述べた。
ネットでは「新規参入業者、ひらたく言えば転売ヤーだろ」「転売ヤーがコメにまで参入してきたのか」との憶測が…。コロナ禍でもマスクが買い占められ、メルカリで高額転売され大きな問題となったのは記憶に新しい。今回メルカリでは、「米」を探すと、注意書きが表示され、農水省のページへ飛ぶようになっている。
今、様々な声が上がるコメの転売はありなのか。『ABEMA Prime』では、実際にコメを転売している当事者と共に考えた。
サトウさん
コロナ禍でマスクを転売し200万円を稼いだ、サトウさん。現在は農家から10キロのミルキークイーンという特別栽培米を5000円で購入し、1万円で転売している。最初は、「私自身が食べるために購入していた。コメ不足になって、親、兄弟、身内に『お米ない?』と言われて、身内なので渡していた」。
そこから口コミが広がり、「身内より先の他人までは面倒を見きれないので、利益を乗せさせてもらった。始めたくて始めたというより、みんなのために始めなきゃならなかった」と説明する。
また、「断ってしまえばそれまでの人間になっちゃう。言い方は悪いけど僕のやさしさというか。そこはお金をもらえば流すという感じだ」と付け加えた。
コメの転売の利益については、「月に300〜400キロなので、15〜20万だ」といい、農家は「いくらで売っているとかは言う必要がないし、聞かれてもいない。他に流していることは知っている」と明かした。
コメ価格の推移
サトウさんの話を受けて、リザプロ代表の孫辰洋氏は「農家さんがかわいそうだ」と訴える。「農家さんと『このぐらいの金額で一緒に売れるノウハウを持っているから一緒に販売して売り上げを半分ずつにしよう』とか。農家さんも儲かるのだったら良い話だと思う。生産元も利益に入っていないので、そこがあまり納得いかない」。
一方で、コラムニストの河崎環氏は「世の中のニーズがグッと高くなるにも関わらず、手に入りづらくて高騰するものを的確に対象とされているというのが、それは商人としての嗅覚はすごいと思う。何よりもお米のことで、サトウさんがすごかったと思うのは、そういう自分のところに卸してくれる農家さんと横のつながりがあったということだ」との見方を示した。
良い転売?悪い転売?その境界は?
サトウさんのこれまでの転売歴は、コロナ禍にマスク、消毒用品、アディダスのジャージ・スニーカー、ラルフローレンのポロシャツ、旧型のダイソン掃除機、プレミアがつくスニーカーなど。
サトウさんにとっての転売は、「法に触れなければありだと思っている。例えばマスクはいい例だ。2020年3月15日から法律が変わり、それ以降は駄目だと言われている。だから『分かりました』というだけの話。極端なことを言えば、悪い転売は臓器や人身売買はNGだ」と語る。
また、自身のコメの転売については、「需要と供給のバランスが取れていればマルだと思っている。ミルキークイーンを1万円で食べられる、すぐ手に入るとなったら、富裕層の人たちが買えばいい。買えない人は買わなければいいだけだ」と述べた。
(『ABEMA Prime』より)
ABEMA TIMES編集部
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