( 272689 )  2025/03/07 05:21:47  
00

ニセコエリアのスキー場では中華系外国人が許可なく格安で外国人にスキーレッスンを行う「海賊スキースクール」が現れ、問題になっている。

認定スクールではないため、安全面や品質が不明確である。

海賊スキースクールを取り締まるために、運営側は対応に困難を感じている。

(要約)

( 272691 )  2025/03/07 05:21:47  
00

ニセコエリアのスキー場(C)共同通信社 

 

 インバウンドバブルの象徴、北海道・ニセコアンヌプリのスキー場で中華系の外国人らが許可なく格安で訪日外国人相手にレッスンを行い、金儲けをしている。その神出鬼没さから、地元では「海賊スキースクール」と呼ばれている。 

 

 海賊スキースクールは予約や受講料の支払いをスマホで行い、母国語で「指導」しているため、実際はレッスンなのか、それとも仲間同士なのか、判断がつきにくい。 

 

 アンヌプリには「ニセコ東急グラン・ヒラフ」など4つのスキー場があり、「ニセコユナイテッド」が全山共通のリフト券を販売。直営に加え、42校の認定スクール制度を設けている。 

 

 認定を得るには日本法人であり、代表者は業界団体が発行した資格を保有すること。スクールを運営するには、最低でもインストラクターの登録人数は10人以上と定められ、1人あたり33万8800円の商用リフト・シーズン券を購入し、傷害保険の加入が必要。すべての従業員は日本の法的な就労許可を所有し、日本語に対応できる現地常勤スタッフを雇用しなければならない。 

 

 もし非認定スクールの対象者が報酬を得ていることが確認された場合、リフト券の使用を即時停止する措置を取ることができる。 

 

 海賊スキースクールの存在に、運営側は困惑している。 

 

「利用客には『認定スクールを使わなければ、品質や安全の保証はできません』と伝えるしかありません。まるで中国人が運営する成田空港の白タク状態ですが、タクシー乗り場と違って並んでいるわけではないので、有料で行われているかどうか、実際は分かりません」(東急グラン・ヒラフ担当者) 

 

 監視員が怪しそうな人物に声をかけても「友達と滑っています」「家族です」「お金はもらっていない」と判で押したように答えるケースがほとんどだという。 

 

 160人の外国人インストラクターを雇用するニセコビレッジの担当者はこう言う。 

 

「『こう聞かれたらこう言うように』と話を合わせているようです。指導する側は偽名でリフト券を購入したり、4着のウエアを着替えながら、身分がバレないようにし、監視員の写真を撮ってネットワークで共有しているようです。彼らはSNSに『いつから富良野でその次は長野の白馬』とスケジュールをアップし、各地を転々としながら客を集め、稼いでいるみたいです。税金を払っているのかも分かりませんし、在留カードの提示を求めても応じません。聞くところによると、レッスン料金は半日で1人6000円、家族合わせて2万円強とかで、我々の半分以下です。現状はイタチごっこの状態ですが、行政や警察の手も借りて対応していきたい」 

 

 アジア人の間でスキーブームが起こっていることから、来シーズン以降も全国各地で「海賊インストラクター」が増えるかもしれない。 

 

 

 
 

IMAGE