( 273799 )  2025/03/11 05:07:29  
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名古屋市東区の「スーパーヤマト 大幸店」では、政府が備蓄米を放出して価格の安定化を図る取り組みが行われており、消費者からは価格高騰が続いていることに不満の声が挙がっています。

スーパーヤマト大幸店ではコメの価格が高止まり状態で、消費者が節約のために小容量のコメを選ぶ傾向が見られます。

一方、備蓄米の放出によって価格の安定化が期待されていますが、業者側は価格が安定的に下がる段階にはまだ時間がかかると見ています。

(要約)

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名古屋市東区の「スーパーヤマト 大幸店」 

 

 2025年3月10日、政府の備蓄米放出に向けた入札が始まりました。コメの価格高騰にストップが期待されていますが、卸売業者からは「価格を維持するのがやっと」という声も上がっています。 

 

 政府は価格の安定化を図るため、「備蓄米」の放出を決めています。 

 

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農林水産省は10日、決めている21万トンのうち、15万トンについての申し込みを締め切り、入札を開始しました。 

 

入札に参加したのは、JAなどの大手集荷業者で、青森県産「まっしぐら」など41銘柄が対象です。 

 

落札した集荷業者には3月半ばに引き渡され、卸業者を通して3月下旬にも飲食店やスーパーの店頭に並びます。 

 

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円滑な流通目的では初めて放出された備蓄米が、消費者の元に届きます。 

 

 名古屋市東区の「スーパーヤマト 大幸店」では10日、コメが5キロで4299円、8キロは7215円で販売されていました。店の努力だけでは追い付かず、高止まり状態です。 

 

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男性客: 

「えらい上がりようですよね。(備蓄米に)注目しています。値段が下がるかどうか」 

 

女性客: 

「私たち消費者は少しでも安いお米を買いたい。不満があるんです、年金暮らしなのでね」 

 

女性がカゴに入れたのは、出費を抑えるためか、容量控えめ「2キロ」のコメでした。しかし、2日前に見た時から300円値上がりしていたため、握りしめてきたお金では足りませんでした。 

 

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女性客: 

「消費税分足りないから、持ってきます」 

 

スーパーでは、売れ行きにも変化が出ているということです。 

 

スーパーヤマト大幸店の店長: 

「小さいのが売れるようになりましたね、2キロだとか。やっぱり価格もありますね。『少しずつ買っていくわ』って人もみえますし。価格を抑えるために、メーカーさんもだいぶ苦労してみえるんだろうなと思います」 

 

農林水産省のまとめによると、全国のスーパーでのコメの平均価格は依然、高水準で推移していて、1年前と比べると目を疑うような開きがあります。 

 

 

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備蓄米の放出で、今後は「値下げ」に向かうのでしょうか。 

 

スーパーヤマト大幸店の店長: 

「スーパーに価格転嫁されるのはだいぶ先の話になると思うんです。すぐに来月から安くなるか?というと、そういうわけでもないと思っています。2〜3カ月かかるんじゃないですか」 

 

 岐阜市のコメ専門商社「ギフライス」では、全体の6割を占めるという岐阜県産のコメを中心に県内のスーパーなどに納めてきました。 

 

ニュースONE 

 

「令和のコメ騒動」に揺れた2024年度は、2023年度と比べて半分ほどしか岐阜県産のコメが集まらず、他県のコメの取り扱いを増やしたといいます。 

 

ギフライスの恩田喜弘社長: 

「令和6年産は地元のお米の供給量が少なくて、現状は県外から仕入れたお米などを多く利用して消費者の方にお届けしております」 

 

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さらに、仕入れ値は60キロあたり4万5000円から5万円と高騰しました。在庫は残り2.5カ月分と、前年と比べて半分ほど少ない状態です。 

 

集荷業者であるJAが落札すれば、ギフライスにも備蓄米が入ってくる算段ですが、「安くなるか」に関しては冷静です。 

 

恩田喜弘社長: 

「備蓄米が放出されれば、当面の間は価格は安定というか、上がることはないんじゃないかなと思っていますけども、備蓄米がいくら安く放出されても僕らは高い原料を持っていますので、現状の価格維持が限界じゃないかなと」 

 

ニュースONE 

 

ギフライスでは、仕入れた備蓄米を在庫のコメと混ぜて販売し、必要な量のコメを確保することも検討していますが、すでに高値で買った在庫米とのコストの兼ね合いで、“価格を維持するのがやっと”という見方です。 

 

さらに、備蓄米放出による価格の安定化は6月ごろまでは続くとみていますが、その後、新米の収穫までの期間をどのようにしのぐかも次の課題です。 

 

恩田喜弘社長: 

「お米が安定供給できないというのは、僕らも含めて消費者の方も不安を抱くと思いますので、安定的にお米を皆さんが買えるような環境に、国にしていただきたいと思います」 

 

 

 ギフライスの恩田喜弘社長は、コメが入札できるかにもよりますが、6月ごろまでは現在の価格が維持できると話していました。ただ、あくまで「現状維持」だということです。 

 

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6月以降から新米収穫までの間の7月から8月の間は、業者の在庫の状況にもよりますが、“コメの値段は再び上がるのではないか”という見方を示していました。 

 

このスケジュール感については、各県のコメどころの収穫状況や、政府が再び備蓄米の放出をするかどうかによるということで、この2カ月間で必ずしもコメの値段が変動するかはまだ不確定なところが多いということです。 

 

 

 
 

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