( 274919 )  2025/03/15 05:43:04  
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2025年2月18日、埼玉県内で撮影された倉庫内の備蓄米の高さが報じられた。

農林水産省は政府備蓄米の初回入札結果を発表し、15万トンのうち14.2万トンが落札されたことを明らかにした。

平均落札価格は60キロ当たり2万1217円で、落札分は月内にも市場に供給される予定。

農水省は計21万トンの放出計画であり、追加の入札もする予定。

流通の改善に向け、円滑な流通と消費者への安定供給を確保するために対策が取られている。

また、2025年産米の備蓄向けの買い入れは当面延期されることも明らかにされた。

(要約)

( 274921 )  2025/03/15 05:43:04  
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倉庫内に高く積み上げられた備蓄米=埼玉県内で2025年2月18日午後2時16分、北山夏帆撮影 

 

 農林水産省は14日、政府備蓄米の放出に向けた初回入札結果を公表した。対象となった15万トンのうち、14・2万トンが落札され、平均落札価格は60キロ当たり2万1217円だったと発表した。落札分は早ければ月内にもスーパーなどの店頭に並ぶ見込み。集荷業者が卸売業者に販売する直近の取引価格を下回り、専門家からは「妥当な価格」との評価もあるが、流通コストの上昇などもあり、高騰した米価がどこまで反転するかが焦点だ。 

 

 同省は計21万トンの備蓄米を放出する計画。江藤拓農相は14日の記者会見で、今回落札されなかった分も含め、約7万トンの追加入札を3月中に実施すると発表した。来週にも入札概要を公告する。2回目の入札分は4月中旬から落札者に引き渡す予定。流通の改善がみられなければ、さらに追加で放出することも検討している。 

 

 円滑な流通の確保と消費者への安定供給に向け、農水省は14日、集荷業者や卸売業者などに対し、農産局長名で通知を出した。卸売業者などの出荷控えを防ぐとともに、備蓄米を保管する倉庫が多い東日本に流通が偏らないようにする。 

 

 また江藤氏は14日の記者会見で、コメ不足の状況が続いているため、2025年産米の備蓄向けの買い入れを当面延期することも明らかにした。 

 

 今回の初回入札は10~12日に実施。大手集荷業者の全国農業協同組合連合会(JA全農)などが参加した。 

 

 同省によると、集荷業者と卸売業者の24年産米の相対取引価格(全銘柄平均)は、24年9月~25年1月の取引分で、玄米60キロ当たり2万4055円。この価格には2000円程度とみられる集荷や流通に必要なコストが上乗せされている。 

 

 2月24日~3月2日に全国のスーパーで販売されたコメ5キロ当たりの平均価格は、前年同期比94・6%高の3952円で、上昇を続けている。【福富智、町野幸】 

 

 

 
 

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