( 275019 )  2025/03/15 07:33:59  
00

日銀の利上げにより、住宅ローンの金利が上昇し始めている。

駆け込みで住宅を購入する動きが出ており、昨年からの動きが活発化している。

今後の金利上昇を心配する人も増えており、固定金利を選ぶ傾向も見られる。

現時点では、変動金利がお得とされており、4月に変動金利の上昇が見込まれている。

固定金利と変動金利の選択は、将来の金利の動向によってお得な選択が変わる可能性がある。

(要約)

( 275021 )  2025/03/15 07:33:59  
00

日銀の利上げで住宅ローンの金利が上昇し始めている 

 

日銀が利上げを続ける中、住宅ローンの金利が上昇し始めていて、“駆け込み”で住宅を購入しようという動きが出始めています。住宅ローンを巡って今、何が起きているのでしょうか? 

 

 

住宅メーカー「オープンハウス」のショールーム。見学に来ていた客は、横浜市内で戸建て住宅の購入を予定しています。 

 

「1年前ぐらいから動いていた。ようやく決まった」(住宅を購入予定の30代) 

 

去年3月に日銀がマイナス金利を解除したため、住宅ローンへの影響を覚悟したといいます。 

 

「自分だけじゃなく、家を探している人には大ダメージだったんじゃないか」(住宅を購入予定の30代) 

 

「金利が低いうちに購入しようと意識しましたか?」 

 

「そうですね。安いうちに返していこうという感じ」 

 

去年以降、オープンハウスではこうした住宅購入の動きが増えているといいます。 

 

「マイナス金利解除以降、客は非常に多く増加傾向で、マイホームの購入件数は、この1年間で約11%増加した。今まさに“駆け込みの入り口”と考えている」(「オープンハウス」営業本部の赤塚晴大部長) 

 

こうした中、りそな銀行でも今年1〜2月までの住宅ローンの実行件数は1年前と比べて17%増えています。 

 

「今後のさらなる金利上昇を心配し、客も固定金利を選ぶことが増えそうだが、実際に当社の場合では変動金利が増えているという状態」(「りそな銀行」の佐久間友生さん) 

 

固定金利と変動金利の比較 

 

今後さらに金利が上がる前に早く家を買いたいという人が増えています。では金利が上がるならば、今後住宅ローンは固定金利の方がお得になるんでしょうか。現時点ではまだそうではありません。 

 

実際の金利を見ると、固定金利でよく利用されるフラット35の金利は上昇傾向にあり、現在1.94%なのに対し、変動型の金利はメガバンク3行の平均ではまだ0.448%と低いままです。つまり1.5%近く変動金利の方がお得なんです。 

 

例えば元本3500万円を35年で返済する場合で見ますと、毎月の返済額は、固定金利が11万円を超えますが変動金利では9万円台までお得になります。 

 

ただ、この状況は今後変わっていくかもしれません。特にこの4月は多くの銀行で、変動型の金利も上昇するとみられています。 

 

「変動金利は4月に0.25%上がると考えている。理由は1月に日銀が政策金利の利上げをしたから。この利上げ幅が0.25%なので、そのまま4月以降の変動金利にも上乗せされる」(住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」の塩澤崇さん) 

 

塩澤さんによると、基準金利は4月と10月に見直す銀行が多く、新たにローンを組む場合は4月から、そして今住宅ローンを変動型で借りている人の金利も7月頃から上がる見込みです。そうなると変動型、固定型は一体どちらがお得なんでしょうか。 

 

「変動金利がいいと考える。距離感があるので、固定と変動がひっくり返るかっていうと、まだそこは至らない可能性もある」(塩澤さん) 

 

ただ、金利が今後どうなるか完全に予測することはできません。金利の上昇が不安だと感じる人やローンの返済額を事前に明確にしたいという人は金利が変わらない「固定金利」を選ぶという選択肢も当然あるでしょう。 

 

※ワールドビジネスサテライト 

 

 

 
 

IMAGE