( 275709 )  2025/03/18 04:02:41  
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石破総理は、立憲民主党の水野議員が自転車の車道通行の危険性について指摘し、自転車の安全性と法制度の乖離について討論したことについて話した。

水野議員は自転車事故の現状や自転車ネットワークの整備状況について懸念を示し、石破総理に国民の安全確保を求めた。

石破総理は自転車で歩道を通ることへの懸念を述べつつ、青色切符導入や自転車道整備の進め方についてコメントした。

(要約)

( 275711 )  2025/03/18 04:02:41  
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石破総理 

 

 17日、参議院予算委員会にて、立憲民主党の水野素子議員が「自転車の車道通行の危険性」について警鐘を鳴らした。 

 

 水野議員は「日本では自転車通行の安全が軽視され、安全性と法制度が乖離している」と指摘した。 

 

「自転車事故の状況は変化してきた。矢羽根標示(自転車の通行位置と方向を示す路面標示)で道路に自転車を降ろしていくことが増えてきたのだ。歩道での事故が増えたので『じゃあ車道へ』で安全なのか、と私は問いたい。私の中1の娘も『自動車にぶつかりそうで怖い』と言っている。車道の事故は減ってきているとはいえ令和6年は4万5000件超、うち死亡が217件。歩道はやや増えて1433件、うち死亡2件。今の段階で危険な車道通行箇所がないか点検して整備を急いだり、歩道の徐行通行など様々な実態に即した安全確保の措置をまず図るべきで、必要な予算をしっかり確保して進めるべきではないか?」 

 

 これに対し中野国土交通大臣は「自転車関連の事故が多い路線を優先して、安全性向上のために自転車の通行空間を計画的に整備するということで順次進めている。必要な予算の確保に努めつつ、警察とも連携しながら、今、防災安全交付金等を活用して地方自治体への財政支援などをしている」と答えた。 

 

 さらに水野議員は「(車道混在の)整備が全体の1%も進んでいない自転車ネットワークの中でどんどんルールが変わっていく」と注意喚起した。 

 

「国交省、警察庁、そして自治体で自転車ネットワークの整備を進めており『自動車道』『自転車専用通行帯』『車道混在=矢羽根型』の整備形態で『車道混在』が88%になっている。だが、車道混在の整備は日本全体の道路(高速を除く)の1%未満、まだまだ整備が進んでいない。そういった状況の中で、2026年の5月までにいわゆる青切符が導入され、16歳以上に6000円程度、不払いは刑事罰になる。例外は一部、子どもとお年寄りと障害者などあるが整備が1%も進んでいない自転車ネットワークの中で、どんどんルールが変わっていく。そして、国民はかなり混乱していて、危険性も増している。例外を除いて、自転車は全国どこでも常に道路を通行して、歩道通行をした場合は全て違反金対象なのか?」 

 

 これに坂井国家公安委員長は「自転車は道路標識がある時や通行の安全を確保するために『やむを得ない』と認められる時といった場合、歩道の車道寄りの部分を徐行して通行することができる。したがって、自転車は車道通行が原則であるものの、歩道通行も多くの場合に可能となっている。自転車の通行ができない歩道においての取り締まりにおいても、歩行者の通行量が多く危険な場合に警察官の警告に従わない、そして歩道通行を継続したような、事故を実際に起こすなど歩行者の通行を妨害したという事実があった時といった悪質性・危険性の高い違反について取り締まりを行っている」と回答した。 

 

 

立憲民主党の水野素子議員 

 

 これに水野議員は「法令上、道路標識で歩道を通れると示されていなければ、あとは『本人判断』になってしまう。自転車で歩道を通行したら違反金の可能性があるから『だったら車道だ』ということにもなりかねない。1%に満たない整備の中でこのような形で進んでいくことはかなり“ちぐはぐ”だと思う」と述べ、石破総理に「自転車に乗ることもないかと思うが、このような状況、やはり一度立ち止まって国民の安全確保をお願いしたい」と訴えた。 

 

 石破総理は「自転車に乗るのはめちゃめちゃ好きだが、もう今そんなことやったら大変なことになるのでやっていない。やはり歩道を自転車が走ってけっこう怖い。けっこうなスピードで走る人もおり、出陣式なんかで街頭演説をしてると、びゃっと自転車が通ったりして怖いことがある。だから青色切符導入は粛々と進めたいと思っているが、これが過度な規制にならないように気を付けて参りたい。同時に、自転車道の整備もあわせて進める」と答えた。 

(ABEMA NEWS) 

 

ABEMA TIMES編集部 

 

 

 
 

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