( 278351 ) 2025/03/28 04:29:50 0 00 石破茂首相
立憲民主党は27日の参院予算委員会で、辻元清美代表代行を質問者に起用して石破茂首相への攻勢を強めた。予算委での辻元氏の登板は昨年5月以来で首相の就任後初めてとなる。衆院議員時代から論戦を盛り上げてきた「辻元節」は相変わらず。高額療養費制度に関する政権の迷走を巡っては、釈明を重ねる首相に「平身低頭!」と促し、押し切られた首相は「平身低頭いたします」と陳謝するほかなかった。
■冒頭に首相陳謝
予算委では、与野党の質疑に先立って首相が弁明に立ち、自身の「物価高対策発言」について謝罪した。公明党の斉藤鉄夫代表との会談で伝えた「強力な物価高対策を速やかに検討する」との意向は、審議中の令和7年度予算案の内容では対策が不十分だとも解釈できるため、立民などが反発を強めていた。
「私たちが審議している予算案は、強力ではなくて『無力』なのか」
辻元氏がこう攻め立てると、首相は「最善のものであると思うからこそ審議をお願いし、議論をさせていただいている。ご理解をたまわりたい」と防戦一方の答弁。辻元氏は、内閣支持率の下落傾向などに触れた上で「『予算が終わったらいろいろやらなくちゃ』と焦って迷走しているように見える」とたたみかけた。
■辻元氏のペース
また、高額療養費制度の政府方針が二転三転した経緯を巡り、辻元氏は、首相が患者団体の声に耳を傾けてこなかったと主張した。
辻元氏「意見を今回は一切聞かなかった。猛反省ですね?」
首相「『一切』かどうか、それはいろんな…」
辻元氏「言い訳やめて!」
首相「いやいや、言い訳しているわけじゃなくて」
辻元氏「おわび! 平身低頭!」
首相「真摯に反省し、おわびを申し上げる。平身低頭いたします…」
応酬は辻元氏のペースで進み、首相は守勢に回る論戦を強いられた。
夏の参院選を見据え、立民は、首相を追及する場面を継続的に作り、じわじわと政権の体力を奪う戦略を描く。自民党衆院1期生への商品券配布問題を巡り、首相に対して国会の政治倫理審査会での説明を求めているのもそのためだ。
立民の閣僚経験者は「予算案の審議が終わった後も『見せ場』を絶やさないことが大事だ」と強調した。(松本学)
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