( 278379 )  2025/03/28 05:02:31  
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リクルートワークス研究所の調査によると、人事異動で退職を考えるきっかけの一番は「望まない勤務地への異動」であり、その比率は30.4%となっている。

この他の要因では「望まない職種への異動」が21.3%、「望まない上司のもとへの異動」が21.0%、「望まない部署への異動」が18.9%、「役職の降格」が15.9%であった。

特に望まない転勤は、他の要因に比べて圧倒的に強い退職の理由となっており、全体の約6割の人が望まない転勤を理由に退職を考えることがわかった。

共働き世帯の増加や家事、育児、介護などの負担増加がその背景にあり、転勤に対する負担感が強まっていると分析されている。

(要約)

( 278381 )  2025/03/28 05:02:31  
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望まない転勤命令で退職を検討する人は多い 

 

 人事異動にまつわる出来事のうち、退職を考えるきっかけになるのは何ですか? リクルートワークス研究所のアンケート調査によると、「望まない勤務地への異動」が、「望まない上司のもとへの異動」「役職の降格」などを抑えて最多になった。強まる「転勤NG」の理由とは。 

 

 調査は、望まない職種への異動▽望まない勤務地への異動▽望まない部署への異動▽望まない上司のもとへの異動▽役職の降格――の5項目について、「退職を考える」「どちらかといえば考える」「どちらかといえば考えない」「考えない」の四つの選択肢から自分の考えに近いものを選んでもらった。2024年10月、全国の約1万人を対象に調査し、その中から正規社員だけを抜き出して分析した。 

 

 これによると、「望まない勤務地への異動」(転勤)をきっかけに「退職を考える」と答えた人は30・4%に上った。 

 

 この他の項目では、「望まない職種への異動」21・3%▽「望まない上司のもとへの異動」21・0%▽「望まない部署への異動」18・9%▽「役職の降格」が15・9%――で続き、いずれも2割前後だった。 

 

 人事異動に伴う変化の中でも、望まない転勤が頭一つ抜けて、退職を検討する強い理由になるようだ。「どちらかといえば退職を考える」という回答も32・2%あり、合計すると6割強の人が、望まない転勤をきっかけに退職意向を強めることが読み取れる。 

 

 調査を行ったリクルートワークス研究所の古屋星斗主任研究員は「職場で起こる摩擦の中でも、転勤がそれだけ許容できないものになっている状況を映し出した」と指摘する。 

 

 「転勤NG」と言えば、「わがまま」「自分勝手」と感じる人もいるかもしれないが、古屋氏は「そういうことではない」と強調する。 

 

 背景にあるのは、社会構造の変化だ。古屋氏は「今は共働きの世帯が増え、性別と関係なく家事や育児、介護を負担している。そうした中で、現在の居住地から離れられなくなるのは当たり前のことだ」と分析する。【後藤豪】 

 

 

 
 

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