( 278999 )  2025/03/30 07:01:26  
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れいわ新選組の山本太郎代表は、石破政権に対して厳しい指摘をし、「与野党談合」や「八百長国会」による減税つぶしを批判している。

山本氏は消費税廃止を訴え、若者を中心に支持率が上昇している。

彼の過激な言動には期待が集まるが、その影響力は現時点では政策決定には及んでいない。

彼は消費税や財務省解体などを主張しており、石破政権に対する批判を続けている。

(要約)

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石破政権には厳しい指摘も(山本太郎氏) 

 

 批判を受けながら石破政権が延命する“与野党談合”“八百長国会”で減税つぶしが進むなか、支持を広げる野党が「れいわ新選組」だ。現時点で政策決定に影響を及ぼす議席数はないが、消費税廃止を叫ぶ山本太郎・代表の存在感が高まっている。過激な言動で知られる政治家だけに、期待が集まることに危うさも感じられる。山本氏は何を考え、どんな行動を起こそうとしているのか。本人に質問をぶつけた──。【第1回。全文を読む】 

 

 * * * 

「れいわ新選組」の支持率上昇が続いている。NHKの世論調査では、18~39歳の年代別支持率では自民党、国民民主党に次ぐ3位。4位の立憲民主党を引き離している。 

 

 3月14日金曜日、「今すぐ減税」などと唱えた100人規模のデモが新宿駅近くを通過すると、通りがかった学生のカップルやホスト風の男性らがフレーズを連呼し、列を追いかける姿も見られた。霞が関で過熱する「財務省解体デモ」ともその主張は重なるように映るが、こうした動きと「れいわ新選組」は連動するのか。代表の山本太郎氏にインタビューした。 

 

──財務省前のデモはどう見ているか。 

 

「30年間も不況が続く先進国は日本しかないわけで、不安を抱えた人たちの発言の場ということなのでしょうね。 

 

 私が2019年に1人で党を旗揚げした当時、財務省に横付けして声を上げました。気持ちは理解できるし、“解体”も、お金の出(歳出)と入り(歳入)を切り分けて(国税庁の)査察権限を取り上げるかたちなら賛成です。ただ、財務省前は一般の方が普段多く通る場所ではないので、私たちは街に出て人々に広く訴えるスタンスです」 

 

──石破茂・首相による新人議員への10万円配布の問題もあり、内閣支持率が急落している。 

 

「確かに下がってはいますが、『首相は交代すべき』という世論はさほど高まらないんじゃないか。自民党の中なら誰がなっても一緒なんだから。 

 

 石破政権が有権者に教えてくれたことは、『党内野党』として主流派とは違う主張をしてきた人が、首相になったら簡単に主流派に飲み込まれるという衝撃的な事実です」 

 

 

──飲み込まれるというのは、具体的には? 

 

「総裁選前には、『逆進性の高い消費税に社会保障を委ねていいのか』と言っていたのに、首相になると『消費税は社会保障の安定財源』と前言をひっくり返しましたよね。 

 

『原発はゼロに近づけていく努力は最大限する』という主張も、『原発の活用も必要』とコロッと変わった。“踊り子は変われど振り付けは同じ”ということですよ」 

 

──立憲民主党や国民民主党は、政倫審開催を求めるなどこの問題で石破首相を追及している。 

 

「国民生活を見ればより優先すべき課題があります。あえてこの件で石破首相に言うことがあるとすれば、『新人議員だけでなく、30年も続いた不況を耐え抜いた国民のことこそ労っていただきたい』ということ。そうやって給付を求めるのが、私たちのやり方です」 

 

聞き手/広野真嗣(ひろの・しんじ) 

ノンフィクション作家。神戸新聞記者、猪瀬直樹事務所スタッフを経て、フリーに。2017年、『消された信仰』(小学館文庫)で小学館ノンフィクション大賞受賞。近著に『奔流 コロナ「専門家」はなぜ消されたのか』(講談社)。 

 

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 関連記事《【独占インタビュー全文公開】山本太郎・れいわ新選組代表「立憲民主党と日本維新の会は財務省の“フロント団体”だ」 消費税廃止を掲げる政治家にすべての疑問にぶつけた》では、「消費税廃止」「共産党との違い」などについて、山本氏があますところなく語ってくれている。 

 

※週刊ポスト2025年4月11日号 

 

 

 
 

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