( 279439 )  2025/04/01 05:42:16  
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農林水産省は、大手業者によるコメの集荷量が前年同期比で減少している一方、生産者が直接販売したコメの増加が報告された。

競争が激化し、価格高騰が起こった可能性がある。

農水省は、在庫を抱え込んだり投機目的で動く業者がいなかったと述べ、直接販売や小規模業者との取引が増えたことで供給に支障が出ていると説明した。

農水省はコメ価格の高止まりの対策と流通安定化のために、政府備蓄米の入札を実施しており、不安感が払拭されない場合は更なる対応が考えられると述べた。

(要約)

( 279441 )  2025/04/01 05:42:16  
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 農林水産省は31日、全国農業協同組合連合会(JA全農)など大手業者によるコメの集荷量が1月末時点で前年同期比31万トン減少する一方、生産者が大手を通さず販売したコメが44万トン増えたと発表した。2024年夏の米不足問題を受け、生産者から直接買い付ける小規模業者が増えるなどして競争が激化し、価格高騰につながった可能性がある。 

 

 ◇「在庫抱え込み」みられず 

 

 農水省は、現在の米価高騰について「コメの先高感を見越した小規模の集荷業者や農家が在庫を抱え込んでいる」とみていたが、実際はそうした投機目的の動きはみられなかったという。生産者と小規模業者との取引や、EC(電子商取引)などの直接販売が増えたことで「コメが分散し、円滑な供給に滞りが生じている」と説明した。 

 

 農水省はこれまで大規模な集荷業者と卸売業者に対し、在庫や流通量を調査していたが、今回は実態を把握するために、小規模業者に対象を拡大。一部の生産者への聞き取り調査も行った。24年産米は前年より18万トン増加し、生産者の出荷量は14万トン増えたという。 

 

 農水省はコメの価格の高止まり対策と流通安定化に向けて、これまで2回にわたり政府備蓄米の入札を実施している。江藤拓農相は31日、記者団に対して3回目の入札について「不安感の払拭(ふっしょく)に至っていないと判断した場合は更に対応する」と述べた。【福富智】 

 

 

 
 

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