( 286074 )  2025/04/26 03:55:22  
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国民民主党の榛葉賀津也幹事長と辻清人内閣府副大臣が24日の参院外交防衛委員会で議論を交わした。

榛葉氏は、外国人による日本の土地取得について政府に不安を訴え、全国の実態把握を求めたが、政府側は前向きな答えを示さず、辻氏は将来的な対応を検討する考えを述べた。

榛葉氏は、外国人による日本の土地所有が増えていることを指摘し、具体例を挙げながら問題点を強調。

特に、重要土地以外も含めた情勢把握の必要性を強調した。

(要約)

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参院外交防衛委員会で議論を交わす国民民主党の榛葉賀津也幹事長と辻清人内閣府副大臣=24日(参院インターネット審議中継より) 

 

国民民主党の榛葉賀津也幹事長は24日の参院外交防衛委員会で、外国人による日本の土地の取得に関し「国民が不安を覚えている」と述べ、政府に全国の実態の把握を求めた。政府側から前向きな答弁はなく、榛葉氏は「日本の土地を守るために、把握しなければダメだ」と批判した。 

 

■政府「対応の在り方検討」 

 

質問の冒頭、榛葉氏は政府側として出席した経済安全保障担当の辻清人内閣府副大臣(衆院東京2区)の選挙区に含まれる東京・浅草に言及した。「大好きだ。浅草にはいい蕎麦屋とか寿司屋がある。ただ、外国人がものすごい(多い)。もう、ディズニーランド状態。入場料取ったほうがいいよ」と冗談を飛ばした。「外国人のインバウンドが増えるのはいい面もあるが、外国の人が日本の土地を買い漁ったり、土地を使用したりするというのは多くの国民が不安を覚えている」と述べ、外国人による日本の土地所有の現状を尋ねた。 

 

内閣府は、安全保障上重要な施設周辺や国境離島を対象とする土地利用規制法の「特別注視区域」「注視区域」の調査結果を答えたが、榛葉氏が求めていたのはこれではなく、「重要土地以外の日本の国土が中国人をはじめとする外国人に買い漁られている実態をどう把握しているのか」と重ねた。 

 

辻氏は「重要土地以外の日本全国の土地については把握はできていない。指定された区域の周辺の実態把握を進めている」と述べた。「令和9年に法律を見直す規定があるので、国内外の情勢を見極めたうえで対応の在り方を検討する」と語った。榛葉氏は「9年まで待っていたらどんどん買われちゃうよ」と批判し、指定された区域以外も調べる予定があるかただした。辻氏は「個人として、浅草への愛情も含め、思い、懸念は共有するが、政府としては発言を差し控える」と述べた。 

 

■無人島取得「問題ないか」 

 

これに対し榛葉氏は「日本の土地を守るために、時間やお金がかかっても調べなければダメだ。自治体や不動産業者などわが国のアセット(資産)を使えば把握できる。把握しなければダメだ。外国人に自由に土地を買ってくださいという国はほとんどないと思う」と強調し、問題点を例示した。 

 

「北海道のニセコや富良野、(長野県の)軽井沢、沖縄の島を中国人やシンガポール人、ほとんど華僑だが、買い漁っている。リゾートならまだしも、飛行場やダムの周辺、水源地、温泉源になる鉱泉地をどんどん買っている。(長崎県の)対馬の自衛隊基地周辺など重要土地のすぐ脇を買っている傾向もある」 

 

 

「民事上も様々な問題がある。例えば、空き家が全国に増えているが、(外国人が)どんどん買ってしまう。もしくは、マンションの空いているところを買われると、老朽化したマンションの大規模修繕の際に、この方々が協議に応じないとできない。日本の国民の利益に相当反する」 

 

また、大規模な反対運動があった成田空港問題を挙げ「日本の中でもこういう大変なことがある。これが、わが国を敵視するような外国があえて買ってきたら、私たちの安全の構築が進まないというのは容易に想像できる」と語った。沖縄県北部の無人島、屋那覇島の約半分を東京都内の中国系企業が取得した問題にも触れ、「重要土地ではないから問題ないと思うか」と辻氏を詰めた。 

 

■「把握しないとダメだ」 

 

辻氏は「ニュースで把握している。外国人による土地取得に関する問題は省庁をまたがり多岐にわたる。国会で審議をしていただくことだと思う。今日は重要土地法の担当の副大臣として出席しているので、こういう答弁になることをご容赦いただきたい」と語った。しかし榛葉氏は「経済安保担当の副大臣というのは重要土地だけではない。横断的に知っていなければダメだ。屋那覇島は名護市辺野古までたった43キロだ。いろいろなことが想像できる」と断じた。中国を念頭に、サラミソーセージを少しずつ、薄く切り出すように既成事実を積み重ねて日本の主権や国益を浸食する「サラミ作戦」だと指摘し、「重要土地ではないから買ってもいいよ、なんてダメだ。どこの土地をどれだけ、どの国の外国人や法人が買っているのか、把握しなかったら手の打ちようがない」と危機感をあらわにした。 

 

 

 
 

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