( 286384 )  2025/04/27 04:14:55  
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政府が「就職氷河期世代」に支援を検討。

40代~50代前半の約80万人に必要な支援で、雇用不安な52歳女性の話も。

与野党も支援策打ち出し。

専門家は将来問題に対処が必要と指摘。

(要約)

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日テレNEWS NNN 

 

“就職氷河期世代”をめぐり、政府が支援を検討しています。夏の参院選をみすえ、与野党も支援策を打ち出し始めました。非正規雇用など支援が必要な人は約80万人いると言われます。実情はどうなのか。就職難を経験した52歳の女性に話を聞きました。 

 

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「面接終わったあとに『いつから来ますか?』って言われたら、GW明けくらいから働きたいんですよ」 

 

24日、埼玉・川口市にあるハローワーク。就職氷河期世代らを対象とした相談窓口には、多くの人が訪れていました。 

 

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就職氷河期とは、バブル崩壊後の1993年~2004年の就職難だった時代で、現在主に40代~50代前半の人たちが該当します。 

 

1994年当時の映像では、就職活動中の学生が「厳しいですね。(枠が)1人のところに1000人とか1万人集まっちゃうので」「同情するなら内定くれ」と話していました。 

 

就職氷河期世代は1700万人以上いて、そのうち非正規雇用など支援が必要な人は約80万人いると言われています。 

 

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そのうちの1人、現在52歳の女性を訪ねました。 

 

就職氷河期世代(52) 

「求人数が少なくて応募者が多い時代で、なかなか就職するのが難しい時代でした。派遣社員の募集が多かったので、そちらで就業するしかないなと」 

 

これまで製薬会社など20社以上で働いてきましたが、ほとんどが非正規雇用だったといいます。さらに女性は「契約(社員)で3月まで働いていたんですが、契約を切られてしまいました」と明かします。 

 

会社の都合で3月に契約が切られ、手取り24万円の収入がゼロに。女性は80代の母親と2人暮らし。わずかな貯金を取り崩しながら兄弟からのサポートと、母親の2か月約5万円の年金でどうにかつないでいるといいます。 

 

「どうしたらいいんだろうという不安に、夜になったらかられたりします」 

 

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女性は24日、ハローワークの相談窓口を訪れました。 

 

相談員は「これだけのパソコン打てて、文章もすごい上手です。自分のいいところを出すともっと相手に伝わりやすい」と助言しました。女性は安定した正規雇用を希望し、就職活動を続けています。 

 

 

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政府も就職氷河期世代への支援を検討していて、25日に初めて、関係閣僚会議を開催しました。石破首相は、就労と処遇の改善・社会活動支援・高齢期を見据えた支援という3本柱で支援策を強化するよう、閣僚らに指示しました。 

 

野党も動きを見せています。 

 

就職氷河期世代である立憲民主党の吉川議員は25日、「就職氷河期世代向けのリカレント教育や就労支援、職につながる確実な支援体制を整備していきたいと思っています」と説明しました。 

 

国民民主党の玉木代表は24日、「これ以上就職氷河期世代の人を見捨てるようなことをしちゃダメだと思います」と訴えました。 

 

夏の参院選を見据え、与野党ともに支援策を打ち出し始めています。 

 

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専門家は、近い将来起こる問題への対策が必要だと指摘します。 

 

東京大学社会科学研究所の近藤絢子教授 

「親が介護が必要になったら仕事を続けられなくなる。そうすると世帯収入が減って家が維持できなくなるとか。本人が高齢者になったとき、非正規(雇用)が長かった人はもらえる年金の額が少ない」 

 

「恒久的に制度を変えるということをしないといけない。そのためには時間をかけて議論して、制度設計しないといけない」 

 

(4月25日『news zero』より) 

 

 

 
 

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