( 286431 ) 2025/04/27 05:04:05 0 00 メーデー中央大会に出席した石破茂首相(右から2人目)と芳野友子連合会長(左)=26日午前、東京都渋谷区(酒井真大撮影)
石破茂首相(自民党総裁)は26日、連合が主催したメーデー中央大会に出席した。首相は自民、公明両党が衆院過半数を持たない少数与党での苦しい政権運営を余儀なくされており、与党内からは連立拡大論も飛び出している。連合は国民民主党を支援しているだけに、首相の連合接近は連立拡大の布石との見方もある。
首相はあいさつで、トランプ米政権の関税措置に触れ、「国内産業に大きな影響を及ぼしかねない。賃上げの勢いに水を差されることがないよう、見直しを強力に訴えていく」と強調した。
現職首相の大会出席は岸田文雄前首相に続き3年連続だが、石破首相の連合への〝配慮〟は今回に限らない。
3月9日に20年ぶりに自民党大会に連合の芳野友子会長を招いたほか、4月14日には芳野氏と労働政策について協議する「政労会見」を16年ぶりに官邸で開いた。
連合は野党第一党の立憲民主党、国民民主の支援組織であるものの、政府関係者は「首相は芳野氏と政権との良好な関係を維持したいと腐心している」と話す。
夏には参院選が予定されるが、衆院の勢力は変わらず、野党の協力がなければ予算案などを成立させられない状況は続く。令和7年度予算は日本維新の会の協力を得て成立させたものの、予算や法案成立のために野党の要求を飲む手法について、与党幹部は「もうこりごりだ」と語る。
こうした中、公明の斉藤鉄夫代表が24日、連立の枠組みに関し「よく模索したい」と述べ、連立拡大に含みを持たせた。
国民民主を連立に組み込む構想は岸田政権の際にもあり、その中心を担った麻生太郎最高顧問と芳野氏の関係は今も良好だ。
芳野氏は大会後、記者団から国民民主の連立入りについて問われると、「緊張感のある二大政党的体制」を目指す連合の考え方を伝えるとしつつ、「そこから先は政党が考えることになる」と述べた。(千田恒弥)
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