( 287509 )  2025/05/01 06:11:05  
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政府備蓄米の流通状況に関する農林水産省の調査結果によると、21万トンの備蓄米のうち約1.4%しか小売業者に届いておらず、9割以上は集荷業者に滞留していることがわかった。

農水省は、備蓄米の取引が通常の商取引と異なるため、手続きや調整が時間を要していると説明している。

また、落札された備蓄米の約94%を取得した全農は5万5000トンを卸売業者に出荷し、今後の流通が加速する見通しとなっている。

さらに、3回目の政府備蓄米の入札結果も発表され、10万164トンが99.97%の落札率で落札された。

平均落札価格は前回より454円安い2万1926円で、2023年産の古米が対象となっている。

(要約)

( 287511 )  2025/05/01 06:11:05  
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農水省=東京都千代田区で、米田堅持撮影 

 

 農林水産省は30日、政府備蓄米の流通状況に関する2回目の調査結果を発表した。これまで2回の入札で放出された約21万トンに対し、4月13日までにスーパーなどの小売業者に届いたのは3018トン(1・4%)にとどまった。 

 

 3月17日~4月13日に落札した集荷業者に引き渡されたのは13万7879トンだった。このうち卸売業者に2万73トンが販売された。卸売業者などから小売業者に3018トン、中食・外食業者に1174トンがそれぞれ届けられていた。1回目の入札から1カ月以上が過ぎたが約21万トンの9割以上が国や全国農業協同組合連合会(JA全農)などの集荷業者に滞留していることになる。 

 

 農水省は小売業者や中食・外食業者への流通の遅れについて「備蓄米は通常の取引とは違うためさまざまな調整や報告などの事務作業に時間がかかっている」と説明している。 

 

 放出した備蓄米約21万トンのうち、約94%を落札した全農は4月中に、卸売業者に約5万5000トンを出荷する計画を発表しており、店頭への流通は今後加速する見込みだという。 

 

 また農水省は30日、3回目の政府備蓄米の入札結果を発表した。6事業者が入札に参加し、落札数量は10万164トン(落札率99・97%)だった。 

 

 平均落札価格は、玄米60キロ当たり税込み2万1926円。前回より454円安く、これまでの入札で最も低かった。 

 

 5キロ当たりで換算すると、1827円相当で落札した集荷業者に引き渡されることになる。入札は4月23~25日に行われ、全て2023年産の古米が対象となっている。【中津川甫】 

 

 

 
 

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