( 288094 )  2025/05/03 07:01:27  
00

尼崎市では市営住宅で大量のハトを出入りさせる行為が問題となり、住む70代の女性に退去を求める民事訴訟を起こすことを決定した。

女性の住居で確認されたハトは200羽以上で、近隣住民から苦情が相次いでいた。

女性は市の指導に従わず、賃貸借契約を解除されても退去しなかったため、市は訴訟を提起する。

市はこのような理由での退去訴訟は珍しいと述べている。

(要約)

( 288096 )  2025/05/03 07:01:27  
00

尼崎市役所=尼崎市東七松町1 

 

 市営住宅に大量のハトを出入りさせる迷惑行為を改めなかったとして、尼崎市は2日、居住する70代女性に退去などを求める民事訴訟を起こす方針を明らかにした。女性の住居で確認されたハトは200羽以上。近隣住民から鳴き声やふんの悪臭などについての苦情が絶えず、市の是正指導にも応じていないという。 

 

 市によると、この女性は約40年前から入居。2023年4月、配水管の清掃業者が部屋に立ち入った際、室内やベランダにおびただしい数のハトを確認した。業者は清掃作業に入れず、写真を撮影して住宅の指定管理者に報告。同年11月に市側も状況を把握した。 

 

 ハトは野生とみられ、鳥獣保護管理法で許可なく捕獲・飼育することは禁止されている。近隣住民からは「ふんのせいで洗濯物が干せない」「ひどい臭いがする」「鳴き声などで寝られない」との苦情が市に相次いでいるという。 

 

 市は是正指導のため複数回訪問したが、女性は接触を拒否。その後は文書で指導を続けるも改善されず、市は今年1月に賃貸借契約を解除した。女性は退去要請にも従わず、市は退去と未払い家賃の支払いを求めて訴訟に踏み切る方針を固めた。今月13日開会の市議会定例会に関連議案を提出し、可決されれば提訴する。 

 

 市の担当者は「このような理由で退去の訴えを起こすことはあまり例がない」と話している。(金 旻革) 

 

 

 
 

IMAGE