( 288209 )  2025/05/04 04:19:57  
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大阪府羽曳野市に位置する誉田御廟山古墳(5世紀前半)において、宮内庁が管理する応神天皇陵にて、史上初の公式埋葬施設の調査が行われたことが明らかになった。

これは前方後円墳として知られる古墳において、前方部にも重要な人々が葬られていた可能性が浮上し、大型古墳が単一の王のためのものではないことを示唆している。

埋蔵した石室は最大級であり、多くの謎を解明する重要な手がかりとなるものだったが、内部は確認されず埋め戻された。

また、埴輪片なども出土されている。

(要約)

( 288211 )  2025/05/04 04:19:57  
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誉田御廟山古墳(応神天皇陵)。点線内が竪穴式石室の発見場所=4月、大阪府羽曳野市(共同通信社ヘリから) 

 

 宮内庁が応神天皇陵として管理する大阪府羽曳野市の前方後円墳・誉田御廟山古墳(5世紀前半、全長425m)で室戸台風(1934年)の翌年、前方部から巨大な竪穴式石室が見つかり、旧宮内省が調査していたことが3日、同省の未公開報告書などで分かった。宮内庁関係者によると、古墳時代の天皇陵で埋葬施設が公式に調査された唯一の事例。 

 

 ヤマト政権の象徴である前方後円墳の埋葬施設は後円部に造られ、前方部は祭祀の場などと考えられていたが、前方部にも血縁者や政権を支えた有力者らを葬った可能性が浮上。大型の前方後円墳が王1人のための墓ではないことを示し、謎の多い天皇陵の実態を知る貴重な手がかりになる。 

 

 報告書「恵我藻伏岡陵前方部頂上発見石材調査報告」によると、南北約7m、東西約4.5mの範囲で天井石の存在を確認。複数個を並べて石室にふたをしたとみられ、見つかったのはいずれかの天井石の西端という。 

 

 同時代の竪穴式石室で最大級とみられるが、石室の内部は確認せず埋め戻した。石室の真上の土中から、家形などの埴輪片も出土した。 

 

 

 
 

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