( 289649 )  2025/05/09 06:19:41  
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任天堂は新型の家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ2」の2026年3月期の世界での販売計画台数を1500万台と発表したが、スイッチ2は予想を上回る勢いで予約が殺到している。

日本だけで220万人の応募があるなど、需要が想定を超えており、公式ストアでは抽選が行われている。

安田秀樹氏は1500万台ではユーザーが困る可能性があるとし、上方修正の可能性を指摘している。

ニンテンドースイッチ2の発売により売上高は増加するが、製造コストが利益を圧迫し、トランプ政権の関税政策により影響を受けている。

25年3月期の連結決算はスイッチの販売減などの影響で減少している。

(要約)

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「スイッチ2」でプレイする「マリオカート ワールド」の画面=東京都渋谷区(相川直輝撮影) 

 

任天堂は8日、6月5日に発売する新型の家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ2」の2026年3月期の世界での販売計画台数を1500万台と発表した。10カ月間の計画であることなどから単純比較できないが、17年3月に発売したスイッチの18年3月期の販売実績(約1500万台)と同程度の水準となる。ただ、スイッチ2は同社の想定を超える勢いで予約が殺到しており、アナリストは「行き渡るにはとても足りない。ユーザーには失望が広がるだろう」と分析している。 

 

オンラインで記者会見した古川俊太郎社長は1500万台という計画について、「(スイッチと比べて)販売単価も高くなるなど早期普及には相応のハードルがあるが、同等の立ち上がりを目指したい」と述べた。 

 

しかし、スイッチ2は公式ストアの第1回抽選に日本だけで220万人の応募が殺到。古川社長は2月の決算説明会で「リスクをとって生産している」と述べていたが、その想定を大きく上回る需要となっている。 

 

品薄解消のめどを問われた古川社長は「この勢いがどこまで続くかを見極めるのは難しい。欲しい方にできるだけ早く届けるように努力していく」と述べるにとどめ、明言を避けた。 

 

東洋証券シニアアナリストの安田秀樹氏は「1500万台ではユーザーは困るだろう。かなり保守的な数字で上方修正をする前提ではないか」と話した。 

 

8日に公表した26年3月期の連結業績見通しは、売上高が前期比63・1%増の1兆9千億円、純利益が7・6%増の3千億円だった。スイッチ2の発売で大幅な増収となる一方で、本体の製造コストが利益を圧迫。スイッチ2は中国やベトナムで生産しているが、4月10日までに発表されたトランプ米政権の関税政策で、業績全体に「数百億円程度の影響」もあるという。 

 

25年3月期の連結決算はスイッチの販売減などの影響で、売上高は30・3%減の1兆1649億円、純利益は43・2%減の2788億円だった。(桑島浩任) 

 

 

 
 

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