( 289669 )  2025/05/09 06:41:39  
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農林水産省は全国のスーパーでのコメの平均価格を公表しているが、今後は地域別の平均価格も公表することを決めた。

これにより、備蓄米の流通に関する問題点を明らかにし改善を進める狙いがある。

スーパーでのコメの全国平均価格は高止まりが続き、価格上昇が止まらない状況である。

地域別の価格を公表することで、備蓄米の流通や問題を把握しやすくなるとしている。

(要約)

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農水省=東京都千代田区で、米田堅持撮影 

 

 農林水産省は、毎週公表している全国のスーパーでのコメの平均価格について、地域別の平均価格も公表する方針を固めた。 

 

 政府が割安な備蓄米を3月中旬に放出してから1カ月半以上たつが、店頭価格の高止まりが続いている。備蓄米の流通量が多い地域は平均価格が下がっている場合もあるとみられ、全国平均と同時に各地域別の価格も公表することで、どの地域に備蓄米が行き届いていないかなどを把握し、今後の対策にいかす狙いがある。 

 

 農水省は全国のスーパー約1000店で、どの商品がいくらで販売されたかが分かる「販売時点情報管理(POS)データ」を基にコメの平均価格を2022年3月以降集計。24年夏から毎週公表してきた。 

 

 新たに公表を始める地域別価格について、まだ全国をいくつのブロックに分けるのかなどの詳細は決まっていないが、関東や関西、九州など比較的大きめの地域で分けることを検討している。農水省はできるだけ早い時期からの公表を目指し、準備を急いでいる。 

 

 スーパーのコメの全国平均価格(4月21~27日)は5キロ当たり4233円(税込み)。前年同期の約2倍、前週比で12円高く、17週連続の値上がりで、価格上昇に歯止めがかからない状態になっている。 

 

 備蓄米の流通を巡っては、備蓄米の倉庫が米どころの東日本に偏っていて、西日本に届くまで時間がかかっているとの指摘がある。また、地元の卸売業者からコメを仕入れている地方のスーパーから「大手卸売業者が調達した備蓄米が入ってこない」との声があり、政府は4月、備蓄米の卸売業者間の売買を原則禁じたルールを見直し、転売を可能にした経緯がある。 

 

 農水省は地域ブロック別の平均価格を公表することで、一部で指摘があるような備蓄米流通の問題を明らかにし、改善を進めたい考えだ。【中津川甫】 

 

 

 
 

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