( 290410 )  2025/05/12 06:16:33  
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52歳のAさんは年収490万円で倹約生活を送りながら、息子を東京の私立大学に進学させるために月9万円の仕送りをしていた。

息子は卒業が危ぶまれる状況になり、その理由がサボりや卒論の不合格だと分かり、Aさん夫妻は気持ちを切り替えて仕送りを継続する決断を下した。

息子には1年後には自力で立ち上がるようにと言い渡したが、財政的な負担にも気を配らなければならない。

このような家庭間のお金の話し合いが、子供の教育費や将来に対する認識を変えることもあり、実際の教育費や将来の資金計画について考える重要性が強調される。

(要約)

( 290412 )  2025/05/12 06:16:33  
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どうしてなんだ…「小遣い月1万5,000円」倹約生活で家族を支える年収490万円・52歳父、絶句。東京・私大に通う我が子から届いた「一通のLINE」驚愕の内容 

 

中部地方のとある町で働くAさん(52歳)。年収は約490万円、妻もパートで年収250万円ほど。決して余裕のある家庭ではありませんが、二人には一人息子がおり、その教育だけは最優先にしてきました。 

 

息子は、東京の私立大学に進学。地元には希望する学部がなく、「東京に行かせるしかない」というのが夫婦の決断でした。 

 

仕送りは月9万円。そう簡単に出せる金額ではありません。Aさん自身、お小遣いを月1万5,000円まで減らし、息子に送るお金を工面していました。足りない分は貸与型の奨学金(月5万円)と本人のアルバイトで賄うよう伝えていたといいます。 

 

「私も妻も、本当に節約の毎日ですよ。給料が増える見込みもないし、自分たちの老後資金も少しずつ貯めなきゃいけない。子どもが一人でこれだけかかるなら、二人いたらどうなってたか……」 

 

息子が帰省するのは年に一度。帰ってきても地元の友人と遊びに出かけ、家でゆっくり話す時間もほとんどありませんでした。 

 

「ちゃんと頑張ってるのか?」と聞けば、「うん」と短く返事をするだけ。それでも、元気そうならそれでいい、男の子なんてそんなものだろう――そう信じて送り出していました。 

 

そして、大学4年生になった息子から就職先が決まったという報告が。Aさん夫婦はホッとしたといいます。 

 

「やっと仕送り生活から解放される」 

「これからは自分たちの老後に目を向けられる」 

 

 

そう安堵していた2月のある日、衝撃の連絡が届きました。 

 

「単位が足りなくて卒業できなくなりました」 

 

思わずスマホを落としそうになったというAさん。信じられない内容に呆然とし、すぐ息子に電話をかけました。最初は「バイトが忙しくて」と言っていた息子ですが、話を深掘りするうちに、真相が明らかになっていきました。 

 

「オンラインの授業もあって、ついサボりがちになってしまった」 

 

「卒論も通らなかった」 

 

東京で一人暮らしをする中で、つい気が緩んでしまったのだといいます。Aさんは、息子の甘さに怒りを感じると同時に、親としての自分にも反省を感じたといいます。 

 

「私たちがどれだけ苦労して、息子を大学に通わせていたか。それを分かっていなかったんでしょうね。でも、それは私たちが話さなかったからかもしれない。心配をかけたくなくて、つい何も言わずにやってしまった。でもそれじゃ、伝わらないですよね」 

 

家計について話をすると、息子は深く反省した様子で、「絶対に1年後にはいいところに就職するから」と頭を下げたといいます。しかし、Aさん夫妻にとって1年間の仕送り延長は決して軽い負担ではありません。 

 

「奨学金はもう出ないし、仕送りを続ければ、私たちの老後資金はますます削られる。それでも、ギリギリまでは支えるつもりです」 

 

結局、仕送りは継続。足りない生活費は、アルバイトで賄うよう厳しく言い渡したそうです。 

 

 

高校までは公立に通う子どもが多くても、大学進学となると約7割が私立を選ぶ時代です。では、大学までにかかる教育費はどれほどなのでしょうか。 

 

文部科学省の「令和3年度子供の学習費用調査」などを基にした日本政策金融公庫のシミュレーションで目安を見ると、幼稚園から大学まですべて公立の場合で822.5万円。すべて私立の場合は2307.5万円となっています。文系よりも理系、また医学・薬学系は特に学費が高く、進学先によって実際の負担額は大きく変わってきます。 

 

一人暮らしをするなら、生活費の仕送りも考慮しなければなりません。たとえば月に8万円の仕送りを4年間続ければ、それだけで384万円の追加出費です。 

 

こうした費用負担の現実について、「子どもに話すことではない」と考える親も少なくありません。しかし、実際にはその配慮が思わぬ誤解や甘えを招くこともあるのです。 

 

近年、ようやく日本でも高校で「資産形成」などの金融教育が始まりましたが、まだまだ実践的とは言えません。大人になるまでに、家計管理・貯蓄・ローン・税金・年金などの知識が身につく機会は限られています。だからこそ、家庭でのお金の会話が重要です。 

 

Aさんは、こう語ります。 

 

「今回のことではじめて、うちはこのぐらいしか貯金がない、あと何年働けるか、老後にはいくら必要かという現実的な話をしました。最初から知っていたら、留年なんてしなかったのかもしれません」 

 

今後は、就職後の奨学金返済計画なども、親子で考える予定だといいます。 

 

「私たちにも老後がありますからね、親ができるのは本当にここまで。あとは自分の力で歩いていってほしいと思っています」 

 

THE GOLD ONLINE編集部 

 

 

 
 

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