( 290598 )  2025/05/13 04:48:33  
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12日の衆院予算委員会で、立憲民主党など野党が消費税の減税を求め、石破茂首相がそれに対して否定的な姿勢を示した。

夏の参院選を控え、消費税減税が焦点になっている中、自民党を除く主要政党は消費税減税を支持している。

首相は減税の可能性については明言を避けつつも、消費税に代わる財源の議論も進んでおらず、選挙での争点となっている。

(要約)

( 290600 )  2025/05/13 04:48:33  
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衆院予算委員会で答弁に臨む石破茂首相=12日午前、国会内(春名中撮影) 

 

12日の衆院予算委員会集中審議で、立憲民主党など野党は消費税減税を石破茂首相に相次いで要求した。社会保障費の財源となる消費税の減税に政府や自民党執行部は否定的な考えを崩していない。首相は答弁で「消費税の減税だけの話をするのは無責任な議論だ」と指摘する一方で、「全く(減税を)検討していないことはない」と明言を避けた。 

 

■自民除き消費減税目指す主要政党 

 

夏の参院選に向け、物価高や米政権の高関税措置を受けた経済対策に消費税の減税を盛り込むかが焦点になっている。自民を除く主要政党は消費税減税を目指す方針だ。 

 

この日の衆院予算委で、立民の大西健介氏は「石破政権は、雨にぬれて震えている国民に傘を差さないのか」と、消費税減税を検討するかどうかただした。 

 

首相は、立民が主張する食料品の消費税率を時限的に0%とする案について「一番困っている方々に措置することになるのか」と慎重な姿勢を示した。 

 

れいわ新選組の高井崇志氏は「国民と国会議員の大半が求める消費税減税をやらないなら、解散して信を問うべきだ」と詰め寄ったが、首相は「解散についてこの場で言及することはしない」と述べるにとどめた。 

 

■自民でも参議中心に減税求める声 

 

消費税減税を巡っては野党のみならず、自民と連立を組む公明党も参院選の公約に盛り込むことを検討している。自民内でも選挙を控える参院議員を中心に、減税を求める声が高まっている。 

 

ただ、実際に税率を引き下げた場合、引き下げ幅によっては年間5兆~15兆円規模の巨額な税収減が生じるとの試算がある。消費税の代わりとなる社会保障費の財源の議論は置き去りとなったままだ。 

 

国民民主党などは財源に赤字国債の発行を掲げるが、赤字国債で賄えば将来世代にツケを回すことになる。首相は予算委で「そういう主張をする方々は、金利のある世界を甘く見ていないか」と述べた。 

 

一方、立民の野田佳彦代表は11日、記者団に「財源を見つけようともせずに、よく言う」と政府・自民を皮肉った。「給付もしない、減税もしないとは、何もやらないということだ。無策が参院選の争点になる」と語った。(今仲信博) 

 

 

 
 

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