( 291174 )  2025/05/15 06:17:03  
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映画館で本編上映前には広告や予告映像が流れる時間があり、その間にスマホをチェックする人もいる。

一部の映画ファンは、広告中にスマホを見ることに寛容な考えを持っているが、場面によっては注意されることもある。

本編開始の時間にギリギリに入ることを好む人もいる一方で、映画館の座席構造上、途中入場は歓迎されないとする声もある。

本編上映前のマナーに関しては、さまざまな意見があるようだ。

(要約)

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本編上映前のスマホチェック、あり?なし?(写真:イメージマート) 

 

 映画館に行った時、上映開始時間にすぐ本編が始まるわけではない。本編が上映される前には、他の映画の予告映像やシネアドと呼ばれる広告が流れる時間がある。映画館や作品によっても異なるが、本編上映まで10~20分程度かかることが多い。上映予告時間から少し遅れても、本編に間に合うように着席すればいいと考える人も多いだろう。なかにはその間に、トイレに行ったり、スマホチェックなどをする人もいるが、はたしてこれはマナー的にどう考えられるのだろうか。本編上映前のマナー問題について、映画ファンたちの声を探った。 

 

「広告中に席についたら、あからさまに舌打ちされたことがある」と苦笑いをするのは、飲食店スタッフのレンさん(30代男性)。レンさんは、基本的に上映開始時間までに席に着くことにしているが、どうしても間に合わなかった時のエピソードを明かす。 

 

「前の用事が押してしまい、広告中に滑り込みましたが、気まずかったですね。みんな席でポップコーンを抱えたり飲み物を飲んだりして映画を見る態勢に入っているのに、席にたどり着くまでに足をよけてもらわなくちゃいけないし、視界も遮ることになる。申し訳ないという姿勢で席に向かったつもりですが、隣の席の男性が舌打ちしながら小声で『広告も含めて映画なんだから、薄暗くなる前に席につくのがマナーだろうが』と……。 

 

 たしかに迷惑だったのかもしれませんが、騒いだわけでもないし、たとえば本編上映中だとしてもトイレや、やむを得ない事情があれば、出入りは許されるはずですよね。いまひとつ腑に落ちませんでした」 

 

 広告上映中の態度について、「スマホを見ていたら注意された」と話すのは、1人で映画を観ることが多いという大学生のハナさん(20代女性)だ。 

 

「映画が始まったらもちろんスマホは切るのですが、広告中ならまだいいかと思って、LINEやメールをチェックしていたんです。そうしたら後ろの男性から激しく席を蹴られました。びっくりして振り返ると、『スマホをしまえ!』と低い声で怒られたんです。席を蹴る人にマナーを言われたくありませんでしたが、そもそもまだ本編が始まっていない間でもスマホの操作ってNGなんでしたっけ?」 

 

 

 金融機関勤務のシュンさん(20代男性)は「本編開始のギリギリに入りたい」という考え。そして、なるべくそれを実行しているという。 

 

「お金を払って、強制的に広告や予告を見せられるのはなんだか納得がいかないので、できることなら広告は見たくないです。本音でいえば、たとえば広告ありなら19時、広告なしなら19時10分みたいに、本編そのものが始まる時間を告知てほしいぐらい。とはいえ広告の時間がどのぐらいあるかわからないので、本編の始まりを逃さないようにしたい。その折衷案として、だいたい5分ぐらい遅れて入りますね。それぐらいならまだ広告中なので。入ってはいけないというルールもないですし」 

 

 IT企業でSEをしているリョウさん(30代男性)は、広告中のスマホ操作については「別に何とも思わない」とするが、入場については「映画館の座席の構造上、広告中だとしても途中からの入場を歓迎できないのは否めない」と言う。 

 

「前の座席の間のスペースが広ければ別にいいのですが、大体の映画館では一度座ると、どうしても目の前の通路が足で塞がれる。上着を脱いで抱え、かばんを足元に置き……と、自分の居場所をつくった後に、前を人が通るとなると、かばんを持って足をよけたり一度立ったりしなくてはなりません。もちろんお互い様ですし、仕方がない事情もあるでしょう。文句を言うほどではありませんが、僕は一度座ったらもう動きたくないタイプなので、できることなら途中入場はないほうがありがたいな、ぐらいは思います」 

 

 上映中のスマホマナーやエンドロールを見るかどうか問題は度々議論になるが、本編上映前のマナーについても考え方はさまざまのようだ。 

 

 

 
 

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