( 293282 )  2025/05/23 06:21:54  
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日テレNEWS NNN 

 

石破首相が、コメの価格「5キロ3000円台」を掲げる中、新たに就任した小泉農林水産相。22日、『news every.』の単独取材に応じ、「価格破壊を起こさないと、世の中の空気が変わらない」と語りました。 

 

   ◇ 

 

失言で辞任した江藤前農水相の後任として“緊急登板”した小泉進次郎農林水産相。 

 

小泉進次郎農水相(44) 

「“スピード”が求められてますから、やはりそこを重視して、速やかに結果を出せるように全力で頑張りたい」 

 

22日午後4時半前、就任後初めてとなるメディア単独出演をし、石破首相が「3000円台でなければならない」と述べたコメの価格について語りました。 

 

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──石破首相から3000円台というハードルが課されましたが、ズバリ3000円台、いつ実現するイメージなのでしょうか? 

 

小泉進次郎農水相(44) 

「可能な限り早く、今までよりも間違いなく安く早く、届けていきたい」 

 

──3000円台前半後半、いくらぐらいを想定されているのでしょうか? 

 

小泉進次郎農水相(44) 

「3000円台は相当幅広い。約1000円の幅。この中で3999円を達成したら、言ったことをやったとはならない」 

 

一方、今年3月落札された備蓄米21万トンのうち、スーパーなど小売りに届いたのは全体のわずか7%ほど。この状況を打破しようと検討されているのが…。 

 

小泉進次郎農水相(44) 

「今の入札だと高く値札を入れた人がとる。店頭価格が上がるに決まっている。備蓄米の扱いの発想を大胆にかえて、ここは値を決めて、この価格で引き取ってもらいたいと。これまでは95%が全農一社でとるんではなく、 幅広い小売りを含めて随意契約に参加してもらいたい」 

 

予定価格をあらかじめ決める「随意契約」。 

 

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これまで備蓄米の放出は、最高値を提示した事業者が落札する「競争入札」でしたが、この方法では価格が上がりやすいとの指摘がありました。 

 

一方、「随意契約」の場合、政府が予定価格を定めて事業者を選ぶため、安くなることが期待できる半面、業者をどう選ぶのか「公平性」が指摘されています。 

 

小泉進次郎農水相(44) 

「(売り先が)全農だけではなくなる。今までの入札と比べて、多様なプレーヤーに参加してもらう。それは間違いないです。緊急事態において公平性を気にするあまり、今本当に必要としている人に届かないというのは、災害の被災地にものが届いているのに、みんなに公平な量を行き渡らせないといけないから配らないと。それと一緒だと思う」 

 

   ◇ 

 

そんな新農水相の話に聞き入っていたのは、都内のコメ店の店主・森田ひろみさん。来年で創業100年、戦時中から地域の食を支えてきましたが、今が一番の正念場。“コメ店なのに売るコメがなくなるかもしれない”深刻な事態に陥っているのです。 

 

 

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森田屋米店社長 森田ひろみさん 

「もっとあったここ(店頭の売り場)全部並んでいたんだから」 

 

価格が高騰すればするほど増える、お客さんからの問い合わせ。 

 

森田屋米店社長 森田ひろみさん(常連客との電話) 

「値段が上がってしまったんですけど、いいですか」 

「嫌になるほど高いですよ、本当びっくりするほど」 

 

愚痴もこぼれます。 

 

森田屋米店社長 森田ひろみさん(常連客との電話) 

「農水大臣、今度代わって安くするって言っているけど、安くなるんですかって、コメがないのに。石破さんが昨日テレビで3000円台って言ってるけど、ないのにどうやってやんの? すいません、値段が上がってしまい、申し訳ございません」 

 

客からの声を集めて自民党に陳情に行く予定だという森田さん。小泉農水相に言いたいことは…。 

 

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森田屋米店社長 森田ひろみさん 

「高いものばかり並べていたら結局売れないし(消費者が)食べるのをやめちゃう。秋には(値段を)絶対下げるとか、具体的に今度の大臣に頑張ってほしい。ちゃんとやれよって感じ」 

 

備蓄米だけでなく銘柄米の値段もいつ下がるのか、具体的に示してほしいと話しています。 

 

   ◇ 

 

一方、3000円台という価格について、消費者の“受け止め”は… 

 

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お客さん(80代) 

「高いなと思って。うれしいですけど3000円台に下げてもらえたら」 

 

──石破首相が3000円台じゃないとダメだと。 

 

お客さん(70代) 

「3000円台ってのは、3980円だと思う」 

 

──それだったらどう? 

 

お客さん(70代) 

「怒っちゃう」 

 

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小泉進次郎農水相(44) 

「家計を気にせず安心して買える価格にしてもらいたいと。まさにその声に応えるために、私はコメに集中して取り組む。そういった思いでいっぱいです」 

 

小泉農水相が考えるコメの適正価格は…。 

 

小泉進次郎農水相(44) 

「いくらが安心かは、消費者1人1人で違うと思う。私が向き合っているのは、いくらかという以上に、安心してコメが買えない。コメは高い、品薄だと。こういう世の中の空気を大きくかえなければいけないときに、一定の政治責任が伴うと思いますけども、大胆なことをやっていかなければ、世の中の不安が払拭できない。(備蓄米も)安くおろして“価格破壊”を起こさないと、世の中の空気は変わらないと思います。あまり間を置かずにやらなければいけないので、きょう中に財務省と農水省で調整をまとめて、少なくともこの数日、そんな遠くないうちに詳細な制度設計を発表できればと思います。その勢いで今、作業しています」 

 

コメはどれくらい下がるのか。その手腕が問われます。 

 

 

 
 

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