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農水大臣の小泉進次郎氏は、コメ価格の値下げを明言し、「コメ離れ」を防ぐため、備蓄米の入札を中止し、ネット販売も視野に入れている。

これに続き、総理大臣の石破茂氏もコメ価格を下げる決意を表明し、「5キロ3000円台に」と宣言。

小泉氏は、コメ高騰の根本的な要因にも取り組む姿勢を示し、「減反政策の廃止」を明言した。

これは農政のタブーとなっており、反発も予想されるが、小泉氏は「組織・団体に忖度しない判断をする」と表明。

過去にJAと衝突した経験も持つ小泉氏は、今回も農政改革に対する決意を示している。

石破総理も減反政策の見直しを支持し、農家と消費者に受け入れられる成果を上げることが求められている。

(要約)

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■「コメ担当大臣」小泉氏 石破総理もコメ価格の値下げを明言 

 

小泉進次郎 農水大臣(23日) 

「このまま(米価の)高止まりが続くと、コメ離れが起きちゃう」 

 

自称「コメ担当大臣」こと、小泉氏。就任早々、現場に足を運びカメラの前で値下げに向けた決意をアピール。 

 

なかなか届かない備蓄米についても、改めて… 

 

小泉農水大臣 

「今は備蓄米は?」 

店員 

「今はないですね」 

 

令和のコメ騒動真っ只中の大臣交代劇。きっかけとなったのは… 

 

江藤拓 農水大臣(当時) 

「私もコメは買ったことはありません、正直。支援者の方々がたくさんコメをくださるんで、もうまさに売るほどあります」 

 

この発言がもとで江藤拓 農水大臣は辞任。21日、石破総理は… 

 

石破茂 総理大臣 

「新しい農林水産大臣のもとで、必ずコメ(の価格)を下げる。コメは(5キロ)3000円台でなければならない」 

 

5キロの平均価格4200円を、“3000円台に下げる”と明言。 

 

そして小泉新農水大臣が、さっそく打ち出したのは… 

 

■備蓄米の入札を中止 ネット販売も視野に 

 

小泉農水大臣(21日) 

「来週に予定していた(備蓄米の)入札を一旦中止し、随意契約のもとでどのような条件で売り渡しができるか」 

 

備蓄米放出に際しての「入札」の中止。最も高い値段をつけた業者が落札する入札制度の下、これまでの備蓄米はJAがほぼ独占していました。 

 

その「入札」をやめ、随意契約にするという決断。政府が販売価格を決めることで、コメの価格を下げようというのです。 

 

随意契約発表の翌日(23日)、小泉大臣のもとを訪れたのはネット通販大手「楽天」の三木谷社長。 

 

小泉農水大臣 

「ネット販売も含めて様々な流通の形を模索していかないと」 

 

備蓄米の放出でJAなどの集荷業者を通さず、ネット販売も含めた小売りに直接出していくといいます。そして、飛び出した価格が… 

 

小泉農水大臣 

「一定の経費が乗ったとしても店頭で(5キロ)2000円」 

 

まずは、備蓄米の店頭価格を2000円まで下げると宣言。さらに、コメ高騰の根本的な要因にも切り込む姿勢をアピールしているのです。 

 

 

コメ高騰の根本的な要因をめぐっては… 

 

小泉農水大臣 

「なかなか(コメの)不足感ありますから、具体的な新たな取り組みをしなければならないということで、もう減反(政策)をやめるんだと」 

 

歴代の農水大臣が「足りている」としてきたコメについて「不足感」を認め、未だ続く実質的な“減反政策”の廃止を明言したのです。 

 

コメの価格を下げないための生産調整、“減反”の中止は長年の課題で、農政のタブーともいえる問題。 

 

JAなどの大きな反発も予想されますが、小泉氏は… 

 

小泉農水大臣 

「今この局面で大事なことは組織・団体に忖度しない判断をすること」 

 

こう断言した小泉氏ですが、JAと衝突した苦い経験も… 

 

■目指す農政改革 衝突した過去も  

 

自民党 小泉進次郎 農林部会長(当時) 

「これだけ大規模化すれば、やっぱり生産効率は上がったよね」 

 

10年前の2015年、党の農林部会長を務めた際、JAの生産効率などを問題視し組織改革を訴えました。 

 

自民党 小泉進次郎 農林部会長(当時) 

「小泉進次郎は農協(JA)を潰そうとしているのかと。もし潰すんだったら、何もしません。放っておけば潰れると思うから」 

 

しかし結局、JAや自民党の農水族から猛反発を受け… 

 

自民党 小泉進次郎 農林部会長(当時) 

「負けて勝つかなと。今回のむところはのみました」 

 

令和のコメ騒動を機に、再び対決姿勢の小泉大臣。さらに、石破総理も… 

 

石破総理(21日) 

「(コメが)余っていたらこのようなことにはなりません。増産の方向に舵を切れというご主張は、私は同意をいたします」 

 

こちらもコメ不足を認め、“減反”廃止に踏み切る姿勢。 

 

石破総理も、かつて農水大臣を務めた2009年には、減反政策の大幅見直しを訴えていたのです。 

 

自民党 石破茂 農水大臣(当時) 

「(米価を)下げないために(減反を)やるんだから。そんな政策はとりえない」 

 

しかし、この時も激しい反発をうけ頓挫。 

 

石破総理 

「幹部は辞表を出すわ、倒れる人が続出するわ、(減反の見直しは)大変なことでした。史上最低の農林水産大臣と言われました」 

 

一度は農政改革の夢破れた2人。今回は、消費者と農家が納得できる成果を上げることはできるのでしょうか。 

 

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