( 294510 )  2025/05/28 04:23:01  
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知財高裁は、東レが沢井製薬と扶桑薬品工業に特許侵害の損害賠償を求めた訴訟で、2社に総額217億円の支払いを命じる判決を出した(要約)。

沢井製薬には142億9000万円、扶桑薬品には74億7000万円の支払いが求められた。

東レは判決を歓迎し、医薬特許訴訟での重要な判断だとコメントしている。

被告企業は上告する意向を表明している。

( 294512 )  2025/05/28 04:23:01  
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知財高裁=東京都目黒区 

 

 自社のかゆみ改善薬に関する特許を侵害されたとして、東レ(東京都中央区)が、後発医薬品を扱う沢井製薬(大阪市)と扶桑薬品工業(同)の2社に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が27日、知財高裁であった。 

 

 同高裁は特許侵害に当たるとして2社に計約217億円の支払いを命じた。 

 

 東レなどによると、賠償額は沢井製薬が約142億9000万円、扶桑薬品が約74億7000万円。東レは「主張が認められ喜ばしい。医薬特許訴訟における重要な判決だ」とするコメントを発表した。 

 

 東レは有効成分「ナルフラフィン」をかゆみ改善薬として使う特許が切れる2017年、特許庁に延長を申請した。2社は18年、ナルフラフィンに添加物を加えた後発薬の製造販売を開始した。 

 

 東レは損害賠償などを求めて2社を提訴したが、東京地裁が21年、請求を棄却したため控訴していた。 

 

 沢井製薬の親会社は「到底容認できない。判決内容を精査し、上告を含むあらゆる法的手段を講じる」とコメント。扶桑薬品も「誠に遺憾。最高裁に上告する準備を進める」とした。  

 

 

 
 

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