( 297166 )  2025/06/07 05:29:56  
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農林水産省で開かれた閣議後の記者会見で、小泉進次郎農相が、高騰するコメ価格を抑えるため、政府備蓄米が尽きた場合には外国産米の緊急輸入を検討していることを明らかにした。

残る備蓄米が価格を安定させない場合は、政府が無関税で輸入する「ミニマムアクセス(MA)米」の活用も検討している。

また、コメ価格変動による農家の経営危機を回避するための「セーフティーネット」の構築が議論され、収入保険の活用が重要視されていると述べた。

(要約)

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閣議後記者会見に臨む小泉進次郎農相=東京都千代田区の農林水産省で2025年6月6日午前9時1分、中津川甫撮影 

 

 小泉進次郎農相は6日の閣議後記者会見で、高騰するコメ価格を抑えるため、放出している政府備蓄米が尽きた場合、外国産米の緊急輸入も検討していることを明らかにした。緊急輸入は記録的な冷夏となり、国産米が不作となった1993年度に行ったこともある。 

 

 小泉氏は残る約30万トンの備蓄米を放出しても価格が落ち着かなければ、外国産米を無関税で政府が輸入する「ミニマムアクセス(MA)米」の活用検討について既に言及している。 

 

 会見ではMA米に加え、政府による緊急輸入もあり得るとの認識を示し、「聖域なくあらゆることを考えて、コメの価格安定を実現していく」と述べた。 

 

 また小泉氏は、5日に初開催したコメの安定供給に向けた関係閣僚会議で、コメの価格変動によって農家の経営が危機に陥らない「セーフティーネット作り」が主要な議題になるとの見通しを示した。持論として既存の「収入保険」の活用を挙げ、「農家さんの経営のリスクを補塡(ほてん)するものとして有効だ」と強調した。 

 

 そのため収入保険に未加入の農家には厳しい見方も示し、「保険は万が一の時に備えるもの。それに入っていなくて、万が一の時は『どうしてくれるんだ』と言われたら、なかなか行政・政治としてはきつい」と本音も漏らした。【中津川甫】 

 

 

 
 

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