( 298948 ) 2025/06/14 03:11:06 0 00 ローラさんのインスタ投稿から
裸足で田植えする写真をタレントのローラさん(35)が投稿したことをきっかけに、その是非がネットで論議になっている。
血を吸うヒルなどがいて危ないとの指摘が出る一方、学校の行事では、裸足というケースもよく見られるようだ。実際はどうなのか、農業関係者に疑問をぶつけてみた。
■「水田の端を手で植えるときも、普通は長靴を履く」
ロングヘアにターバンを巻いたローラさんが、左手に稲の苗を持って、素手で植えようとしている。
上は白いブラウス、下は黒いショートパンツと、ローラさんらしいファッショナブルな装いだ。両足で踏ん張り、中腰の姿勢を保ちながらの作業らしい。
この写真は、ローラさんのインスタグラムで2025年6月7日に投稿された。他にもいくつか写真があり、それらを見ると、ローラさんは、裸足で作業をしていたらしいことが分かる。
投稿によると、ローラさんは、新潟県内にある祖父(85)の水田を借りて、田植え仲間とコシヒカリの苗を植えたという。無農薬のコメ作りをしていると明かしていた。
この投稿は、11日になって、裸足で田植えは危ないとしてXで取り上げられ、13万件以上「いいね」が集まる話題になった。
「ヒルとかいるよー」「土の中の菌に傷口やられる」「ガラスの破片が刺さったら危険だ」などと同調する声も寄せられた一方、「過度のリスク回避風潮だ」「やり方は色々ですよね」といった指摘もあり、賛否両論になっている。
農業関係者は、裸足で田植えについて、どのように見ているのだろうか。
コメ作りを担当する農林水産省の穀物課では13日、多くの農家は田植え機を使っているとJ-CASTニュースの取材に答えたうえで、人力による作業についてこう述べた。
「水田の端については、農家でも、手で植えたりしています。普通なら、長靴を履いて作業すると思います」
ローラさんのように、裸足で田植えすることについては、こんな見方を示した。
「すべてではないですが、ヒルがいる地域もあり、水田の土の中に石が混じっていることもあるかもしれません。こうしたケースでは、裸足はよくないでしょう。ただ、農家の方は、自分の田んぼの状況はご存じなので、そのアドバイスを受ければ大丈夫なのではないですか。学校の行事では、裸足のケースもあり、田んぼ運動会も各地で行われています。手袋をした方がいいかについても、ケースバイケースだと思います。素手や素足で田植えできるかどうかは、その地域の状況にもよるでしょうね」
そこで、ローラさんが作業した水田がある新潟県内のJA関係者に取材して、話を聞いた。
この関係者は、自分でも農家をしているといい、裸足での田植えについて、こう話した。
「農薬を使わない自然農法をしているところでは、新潟でも、ヒルが生息しているケースがあります。また、田んぼが道路に面していれば、田植え機などで潰された空き缶が土の中にあったり、ガラスの破片があったりもします。そのような場合には、裸足で入ったら、危ないかもしれませんね」
農家では、水田の端を手作業で田植えすることはあるが、そのときは、膝上まである水田長靴を使用するという。車に乗るときなどにも便利だからだといい、仕事で農作業をするときは、裸足になることはほとんどないとした。
もっとも、だからといって、一概にダメとも言い切れないという。
「膝までドロに埋まってしまうため、学童農園などでは、普通の長靴ではなく、裸足で作業をしています。素手で田植えをすることは、さほど問題はないでしょう。ケースバイケースですので、気を付けてやっていただければと思います」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)
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