( 298946 )  2025/06/14 03:11:06  
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タレントのローラさんが裸足で田植えする写真を投稿し、これがネット上で論議を巻き起こしている。

一部では、ヒルやガラスの破片などの危険性が指摘されているが、農業関係者の意見では、地域や作業状況によって裸足での田植えが適切かどうかが異なるとのこと。

新潟県内のJA関係者も、ヒルが生息している場所や道路付近にはガラスや空き缶が埋まっている可能性もあるため、裸足での作業は危険かもしれないと述べている。

(要約)

( 298948 )  2025/06/14 03:11:06  
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ローラさんのインスタ投稿から 

 

 裸足で田植えする写真をタレントのローラさん(35)が投稿したことをきっかけに、その是非がネットで論議になっている。 

 

 血を吸うヒルなどがいて危ないとの指摘が出る一方、学校の行事では、裸足というケースもよく見られるようだ。実際はどうなのか、農業関係者に疑問をぶつけてみた。 

 

■「水田の端を手で植えるときも、普通は長靴を履く」 

 

 ロングヘアにターバンを巻いたローラさんが、左手に稲の苗を持って、素手で植えようとしている。 

 

 上は白いブラウス、下は黒いショートパンツと、ローラさんらしいファッショナブルな装いだ。両足で踏ん張り、中腰の姿勢を保ちながらの作業らしい。 

 

 この写真は、ローラさんのインスタグラムで2025年6月7日に投稿された。他にもいくつか写真があり、それらを見ると、ローラさんは、裸足で作業をしていたらしいことが分かる。 

 

 投稿によると、ローラさんは、新潟県内にある祖父(85)の水田を借りて、田植え仲間とコシヒカリの苗を植えたという。無農薬のコメ作りをしていると明かしていた。 

 

 この投稿は、11日になって、裸足で田植えは危ないとしてXで取り上げられ、13万件以上「いいね」が集まる話題になった。 

 

 「ヒルとかいるよー」「土の中の菌に傷口やられる」「ガラスの破片が刺さったら危険だ」などと同調する声も寄せられた一方、「過度のリスク回避風潮だ」「やり方は色々ですよね」といった指摘もあり、賛否両論になっている。 

 

 農業関係者は、裸足で田植えについて、どのように見ているのだろうか。 

 

 コメ作りを担当する農林水産省の穀物課では13日、多くの農家は田植え機を使っているとJ-CASTニュースの取材に答えたうえで、人力による作業についてこう述べた。 

 

「水田の端については、農家でも、手で植えたりしています。普通なら、長靴を履いて作業すると思います」 

 

 ローラさんのように、裸足で田植えすることについては、こんな見方を示した。 

 

 

「すべてではないですが、ヒルがいる地域もあり、水田の土の中に石が混じっていることもあるかもしれません。こうしたケースでは、裸足はよくないでしょう。ただ、農家の方は、自分の田んぼの状況はご存じなので、そのアドバイスを受ければ大丈夫なのではないですか。学校の行事では、裸足のケースもあり、田んぼ運動会も各地で行われています。手袋をした方がいいかについても、ケースバイケースだと思います。素手や素足で田植えできるかどうかは、その地域の状況にもよるでしょうね」 

 

 そこで、ローラさんが作業した水田がある新潟県内のJA関係者に取材して、話を聞いた。 

 

 この関係者は、自分でも農家をしているといい、裸足での田植えについて、こう話した。 

 

「農薬を使わない自然農法をしているところでは、新潟でも、ヒルが生息しているケースがあります。また、田んぼが道路に面していれば、田植え機などで潰された空き缶が土の中にあったり、ガラスの破片があったりもします。そのような場合には、裸足で入ったら、危ないかもしれませんね」 

 

 農家では、水田の端を手作業で田植えすることはあるが、そのときは、膝上まである水田長靴を使用するという。車に乗るときなどにも便利だからだといい、仕事で農作業をするときは、裸足になることはほとんどないとした。 

 

 もっとも、だからといって、一概にダメとも言い切れないという。 

 

「膝までドロに埋まってしまうため、学童農園などでは、普通の長靴ではなく、裸足で作業をしています。素手で田植えをすることは、さほど問題はないでしょう。ケースバイケースですので、気を付けてやっていただければと思います」 

 

(J-CASTニュース編集部 野口博之) 

 

 

 
 

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