( 299636 )  2025/06/16 05:50:52  
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日産自動車のイバン・エスピノーサ社長は、再建計画の一環として世界17工場を10工場に削減する方針を示し、機能ごとに評価を行うことを明らかにした。

追浜工場については今後の扱いが未定であり、工場削減と拠点閉鎖は別物であると述べた。

日産は生産機能だけでなく全ての資産を見直し、選別している。

資本提携については否定的な考えを示し、まずは自らの健全性を担保してから良いパートナーを探すと述べた。

エスピノーサ体制は自力再建に重点を置いており、資本提携は当面凍結される見通し。

(要約)

( 299638 )  2025/06/16 05:50:52  
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インタビューに応じる日産自動車のイバン・エスピノーサ社長=12日午後、横浜市西区(三尾郁恵撮影) 

 

経営再建中の日産自動車のイバン・エスピノーサ社長は15日までに、産経新聞の単独インタビューに応じた。世界17工場を10工場に削減する生産拠点の再編に関し、神奈川県の追浜工場など、拠点内に生産工場とは別の研究や試験の施設がある場合は機能別に評価する方針を明らかにした。各機能の存廃は「イコールではない」と述べ、工場の削減と拠点の閉鎖は異なるとした。 

 

エスピノーサ氏は追浜工場の扱いについて、「何も決まっていない」と強調する一方、「ポイントは全部、個別でみるということだ。追浜はテストコースや車両の試験施設などがあるが、それらは工場とは関係ない。機能として個別に評価している」と説明した。 

 

追浜工場は、東京ドーム約36個分の敷地に車両生産工場のほか、総合研究所やテストコース、自動車専用船が停泊できる埠頭などがある。 

 

日産は、再建計画に基づき、生産機能にとどまらず、すべての資産をリスト化し、事業上の必要性に照らして選別。機能が不要なものは目的を変えて資産を最適化できるか、売却できるかなどを総合的に検証している。 

 

エスピノーサ氏は足元の経営状態について、手元資金など流動性は確保していると説明。再建中の他社との資本提携に関しては「不利な立場になってしまう。それは日産として望ましい状況ではない」と述べ、否定的な考えを示した。 

 

また、将来の企業価値の向上に向けて「日産には良いパートナーが必要だ」としたものの、「まずは自ら健全性を担保しなければならない。それから交渉に当たるという順番だ」と述べた。 

 

日産の再建を巡っては、内田誠前社長の下で破談したホンダとの経営統合交渉の再検討や、台湾の鴻海精密工業による出資を指摘する声もある。だが、エスピノーサ体制は自力再建に集中し、資本提携の動きは当面、凍結されることになりそうだ。 

 

 

 
 

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