( 303195 ) 2025/06/29 04:02:33 0 00 ジャイアントパンダを乗せたトラックを見送るアドベンチャーワールドの職員ら=和歌山県白浜町で2025年6月28日午前8時20分、中川祐一撮影
和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」のジャイアントパンダ4頭が28日朝、中国に帰国するためトラックで出発した。おりに入れられて2台に分乗し、施設のスタッフら約300人に見送られた。
4頭はいずれも雌で、母親の良浜(ラウヒン)(24歳)と、娘の結浜(ユイヒン)(8歳)、彩浜(サイヒン)(6歳)、楓浜(フウヒン)(4歳)。
搬出前の4頭の健康状態は良好で、この日の朝もいつも通りに迎えた。
午後には空路で中国に向かい、到着後は四川省成都の「ジャイアントパンダ繁育研究基地」を目指す。
高齢期にさしかかる良浜は今後、医療体制の整った環境で穏やかな老後を過ごす。他の3頭は将来の繁殖を目指して、パートナー探しに臨む。
獣医の今津孝二園長は、1994年にパンダを受け入れた当時を振り返り「これまで赤ちゃんが誕生すると、24時間看護で無事に成長する姿を見てきた。まだ離れる実感はないが、園内のパンダ関連のモニュメントや食事メニュー、土産物などは当面継続しながら、様子を見たい」と話した。
飼育スタッフの中谷有伽さんは「成都の基地とは綿密に打ち合わせしてきたので、問題なく引き継げると思う。良浜は成都なら長生きしてくれると思う。娘の3頭は中国のおいしい竹を食べて元気に育ってほしい」と語った。
4頭の帰国で、日本国内で飼育されるジャイアントパンダは上野動物園(東京)の2頭だけとなる。【大澤孝二】
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