( 304283 )  2025/07/03 04:43:03  
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第27回参院選の埼玉選挙区では、3日から15人の候補者ポスターが掲示され、選挙戦が始まる。

自民党と立憲民主党が優勢とされ、4議席を争う構図となっている。

自民党は現状維持を狙い、立憲民主党は増票を目指す一方、国民党は知名度向上が課題。

「共産党」は遅れを感じており、支持基盤が高齢化している。

参政党や維新の会、社民党なども出馬しており、選挙戦は激化する見込みだ。

(要約)

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参院選埼玉選挙区の掲示板。3日から候補者のポスターが張られる=2日、さいたま市浦和区 

 

第27回参院選(3日公示、20日投開票)の埼玉選挙区(改選数4)は、令和4年の前回選に並ぶ過去最多の15人が立候補し、選挙戦に突入する見通し。ある党の関係者などによると、現時点で自民、立憲民主の2党が優勢とされ、残る2議席を公明、共産、国民の3党が争う構図だが、共産が出遅れているもようだ。各党とも楽観視する雰囲気はなく、票獲得をめぐる動きは今後、激しくなりそうだ。 

 

■自民は「現状維持」狙い 

 

「逆風の中、厳しい戦いとなるが自公の議席を死守する」 

 

衆院議員で自民党埼玉県連会長の柴山昌彦氏はこう危機感を示した。 

 

4選を目指す古川俊治氏(62)は、平成25年、令和元年と連続してトップ当選を果たしており、今回も議席獲得は固いとされるが、石破茂内閣の支持率が低迷。なんとか自公2議席の現状維持を狙う。 

 

公明から3選を狙う矢倉克夫氏(50)も、「政治に対する不信感をいかに今回払拭できるかが課題」としている。 

 

立民は、参院選の前哨戦ともいわれた6月の東京都議選で議席を増やしたこともあり、再選を目指す熊谷裕人氏(63)の当選は手堅いともされる。しかし、支持母体の連合埼玉が立民、国民の両候補を支持するなど懸念材料もあり、無党派層の取り込みを図りたい考えだ。 

 

■国民は知名度向上目指す 

 

国民は、6年の衆院選から続く勢いを持続できるかがカギといえる。加えて、初当選を目指す元県議の江原久美子氏(54)の「知名度がいまひとつ」(同党関係者)なのが課題で、前埼玉県知事で同党会派の参院議員、上田清司氏の支援を仰ぎ議席確保につなげていく。 

 

共産は前回選で党として21年ぶりに埼玉選挙区で議席を獲得。伊藤岳氏(65)の「再選と比例50万票を勝ち取り、参院でも自公を少数に追い込むために戦い抜く」(同党埼玉県委員会の柴岡祐真委員長)方針だが、支援者の高齢化で組織票に陰りがみえ、公明、国民にリードを許しているもようだ。 

 

■参政、保守層取り込み勢いも 

 

 

ここにきて参政党の存在感が全国的に目立っており、元飯能市議の大津力氏(53)が立候補した埼玉選挙区に波及する可能性がある。自民の派閥政治資金パーティー収入不記載事件の「政治とカネ」の問題で愛想を尽かした保守層が注目。国民は元衆院議員の擁立を見送ったが、一連の対応に批判的な声もあり、両党の票を奪う勢いも出てきそうだ。 

 

日本維新の会は会社代表の龍野真由美氏(52)が初当選を目指す。「主要政党が軒並み支持率を落とすなかで、上昇の余地があるのは維新」(同党関係者)としており、無党派層の支持を取り付けたい考え。「国民不在の政治と決別するための決戦」(同)と位置付け選挙戦に挑む。 

 

このほか、12年ぶりに選挙区に候補者を立てた社民党は高井環氏(54)で支援を呼び掛ける。れいわ新選組は桜井奈々絵氏(50)で消費税廃止などを訴える。 

 

 

 
 

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