( 305013 )  2025/07/05 07:52:22  
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京都市内の小学校で、昨年4年生の男子児童が同級生からのいじめで難聴になり、不登校となって転校を余儀なくされた事例が明らかになりました。

男子児童は暴力を受け続け、特に11月には首を絞められた際に耳に痛みを訴え、病院で外傷性の難聴と診断されました。

しかし、学校側はこの事態を初めて「いじめの重大事態」と認定するまでに時間を要し、教育委員会の対応の遅れが問題視されています。

男子児童の母親は早期に訴えましたが、証拠が不十分とされて受け入れられませんでした。

今年3月に同級生が認めた後、ようやく認定されましたが、男子児童はすでに転校していました。

教育委員会は今後、調査を進める意向を示していますが、弁護士はこの対応の遅れを批判しています。

(要約)

( 305015 )  2025/07/05 07:52:22  
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いじめを訴える男子児童 

 

京都市内の小学校で去年、当時4年生だった男子児童が同級生から暴力を受け、難聴となり、不登校の末、転校を余儀なくされていた事例が明らかになりました。 

 

学校側は当初、事態を「いじめの重大事態」と認定せず、対応が遅れた問題も浮き彫りになっています。 

 

「newsランナー」より 

 

【当時4年生だった男子児童】「学校に行っても殴られる日々やし、はさみを勝手にとって俺に投げつけてきたりとか」 

 

こう語ったのは、京都市内の小学校でいじめを受けたと訴える男子児童。 

 

男子児童と母親によると、い去年9月頃、男子児童が担任教師の指示で他の児童に勉強を教えるなどしたところ、複数の同級生から因縁をつけられ、殴られたり、暴言を吐かれたりるようになったといいます。 

 

特に深刻だったのは去年11月の出来事です。 

 

【当時4年生だった男子児童】「廊下を歩いていた時に、後ろから首を絞められて、右耳付近を3発殴られました。先生に言っても意味がないし、見てみぬふりするし。先生には言っていませんでした」 

 

この暴行がきっかけで、男子児童は耳鳴りの症状が続き、3週間後に病院で「外傷性の感音難聴」と診断されました。 

 

被害児童の母親 

 

【男子児童の母親】「(息子が)『お母さんずっと言おうか迷っててどうしようって言えなかったけど、あの時からずっと耳が一緒の状態で怖くなって、いまさら言ってごめんなさい、病院連れて行ってほしい』といわれた」 

 

【男子児童の母親】「(早期治療が必要という)知識がなかったので連れていってあげることできなかったので。もう手遅れになってから病院に連れて行ったので。もう治らないと先生に言われて…」 

 

男子児童はその後、適応障害も発症し、12月から不登校状態に陥りました。 

 

京都市教育委員会 

 

ガイドラインでは、いじめにより生命や心身に重大な被害が生じた、または不登校の原因としていじめが疑われると児童や保護者から申立があった時は、「重大事態」が発生したものとして報告・調査等に当たるよう定めています。 

 

男子児童の母親はすぐに学校や教育委員会に「いじめを受けている」と訴えましたが、同級生が暴行を否定したため、学校側はいじめの「重大事態」と認定しませんでした。 

 

【男子児童の母親】「(学校側には)証拠がないだろうと言われました。他の児童も傷つくだろうから、『そういうことは言いたくない』と言われて。証明できない可能性も高いから、いじめではないと」 

 

しかし、今年3月になって、同級生が首を絞めたことを認めたことなどから、ようやく「重大事態」と認定されました。 

 

なぜもっと早く認定できなかったのか、教育委員会は「全く動いてなければ問題かもしれないが、まだ"いじめの疑い"がある段階で、いじめによる欠席かをまさに調べていたところだった」と説明しています。 

 

 

被害を訴える児童と母親 

 

男子児童は学校での状況が改善されないことなどから、今年4月に転校を余儀なくされました。現在も学校の対応に疑問を抱いています。 

 

【当時4年生だった男子児童】「傷ついた事とか知ってほしいと思います。自分に寄り添ってくれて、転校という選択肢にたどりつかないような対応をしてほしかったです」 

 

教育委員会は今後、第三者委員会を設置して「できるだけ早く調査したい」としています。 

 

「newsランナー」より 

 

元検事の亀井正貴弁護士は「児童が対象となるいじめの調査は難しい」としながらも、「長期欠席という早期に解決すべき問題がありながら対策を怠った」と批判します。 

 

【亀井正貴弁護士】「児童相手のヒアリングは大変難しくて、加害者児童側を調査してまた何か起こるかもしれないのだけども、『長期欠席』という状況は早期に解消しないといけない問題。こういったケースでは被害児童、申告する側に寄り添ったうえでの深刻な調査を迅速にすべき」 

 

11月に難聴と診断されて、12月に不登校と、そこからかなり時間がかかっています。 

 

【亀井正貴弁護士】「その後も認定できていないわけですから、これは(学校・教育委員会側が)怠っていたのではないかと思う」 

 

(関西テレビ「newsランナー」2025年7月4日放送) 

 

関西テレビ 

 

 

 
 

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