( 306140 ) 2025/07/09 07:52:11 0 00 日テレNEWS NNN
トランプ大統領が、来月から日本からの輸入品に25%の関税を課すと明らかにしました。交渉担当としてこれまで7回、アメリカに渡った赤沢経済再生相は「ギリギリの交渉で、一筋縄でいくわけがない」と話しました。
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それは、日本時間8日未明に放たれました。
トランプ大統領 「8月1日から、アメリカに輸出される日本製品に対して25%の関税を課す」
新たな関税率を告げる“トランプ砲”です。
書き出しは、「石破茂 親愛なる総理大臣殿」。
これまでは――
トランプ大統領(先月30日) 「『親愛なる日本様。日本は車に25%の関税を課されます』こういう手紙を書くことができる」
アメリカ・FOXニュースの番組で“日本様”と表現。
その後も――
トランプ大統領(日本時間今月2日) 「日本が大好きで新しい首相も本当に好きだ。新首相は素晴らしくとても強い人だ」
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“新しい首相”と石破首相の名前を口にしなかったトランプ大統領。そのためSNSでは「石破首相、名前覚えてもらえてない?」といった心配の声も。
ようやく名前を覚えたのでしょうか。ただ、親しみのある書き出しの一方、書簡の中身は厳しい内容。
日本は、来月1日からこれまで示された24%を上回る「25%」の関税を課されることに。つまり、日本からアメリカへの輸出品については一律10%の関税に15%が上乗せされる形です。
ホワイトハウスによりますと、自動車や鉄鋼・アルミへの分野別関税には上乗せされないということです。
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日本政府は8日朝、緊急の対策本部を開催し、午後3時ごろには赤沢経済再生相が会見。
赤沢経済再生相 「さっそく本日12時45分から約40分間、ラトニック商務長官と電話協議を行い、議論については一定の進展を見たところ」
8日、アメリカ側と電話協議したことを明かしました。
4月にはトランプ大統領と“直接対決”。これまで7回、関税率を下げるべく、アメリカとの交渉の場に立ちましたが、突きつけられたのは現状よりも「1%」高い関税。
赤沢経済再生相 「税率の引き上げを発表されたことは、1%とはいえ我が国としては誠に遺憾であると。両国の国益を懸けたギリギリの交渉で、一筋縄でいくわけがない。約3週間、その期限を交渉人としてフルに使って全精力を傾けていきたい」
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日本を含む14か国に対して、書簡を公表したトランプ大統領。
トランプ大統領 「私は最終決定を下すつもりだが、(日本などが)別の提案をしてきてそれを私が気に入れば受け入れるつもりだ」
交渉に応じる姿勢を示しています。
気になるのは、日本企業への影響。アメリカへ年6回、日本酒を輸出している酒造は――
矢尾本店・豊田哲也取締役 「年々少しずつ海外は増えています。痛手だなって思いましたね」
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日本酒はアメリカの寿司店などに販売していますが、関税が上がれば販売価格も上昇。そのため――
矢尾本店・豊田哲也取締役 「せっかく認知されていたものが、値段が上がってまた受け入れられるのか。販路を考えないといけない可能性も。これで終わるのかなという心配もありますよね」
自動車部品の製造会社は――
松本興産・森沢慎治工場長 「この先どういった影響があるか不透明で予測ができない状態。最悪な状況をイメージして、今できることを真摯にやっていくしかない」
自動車メーカーからは何も示されていないため、不安が拭えないということです。
トランプ大統領は、報復措置をとればさらに関税を引き上げるとも警告。厳しい交渉が続きそうです。
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