( 306513 )  2025/07/11 04:09:02  
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ツシマヤマネコから発がん性の有機フッ素化合物(PFAS)が高濃度で検出されたことが、愛媛大の研究チームによる調査で明らかになった。

また、有害なポリ塩化ビフェニール(PCB)も確認され、健康への影響が懸念されている。

ツシマヤマネコは長崎県対馬に生息しており、研究者は全国的な調査と汚染源の特定が必要だと述べている。

調査は2022~2025年に行われ、21匹のツシマヤマネコの肝臓と腎臓のPFAS濃度が分析された結果、全ての個体からPFASが検出された。

肝臓の中央値は約110ナノグラム、腎臓は約60ナノグラムだった。

(要約)

( 306515 )  2025/07/11 04:09:02  
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ツシマヤマネコ 

 

ツシマヤマネコで検出されたPFAS濃度 

 

 国の天然記念物で絶滅危惧種のツシマヤマネコから、発がん性などが指摘されている有機フッ素化合物(PFAS)が検出されたことが10日、愛媛大などの研究チームによる調査で分かった。有害なポリ塩化ビフェニール(PCB)も確認、チームはいずれも高濃度としており、健康影響が懸念されるという。 

 

 ツシマヤマネコは長崎県の離島・対馬に生息。愛媛大先端研究院の野見山桂准教授は、PFAS汚染は各地に広まっており、他の野生動物にも影響を与えている恐れがあると指摘。「ツシマヤマネコのみならず、野生動物の保護のために全国的な調査と汚染源の特定が必要だ」と話した。 

 

 チームは、2022~25年に交通事故などで死んだツシマヤマネコ21匹を、環境省の許可を受けて調査。代表物質のPFOAとPFOSを含む37種類のPFASの肝臓と腎臓の濃度を分析した。 

 

 その結果、全個体からPFASを検出。肝臓は中央値で1グラム当たり約110ナノグラム、最大で約360ナノグラムに達した。腎臓は中央値約60ナノグラム、最大約210ナノグラムだった。 

 

 

 
 

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