( 306623 )  2025/07/11 06:14:51  
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トランプ米大統領は9日、ブラジルに対して8月1日から50%の関税を適用すると発表した。

この決定は、以前の10%の「相互関税」からの大幅な引き上げで、ブラジルの前大統領ボルソナロ氏に対する起訴に関する不満が背景にある。

トランプ氏は、ブラジルでのボルソナロ氏への対応を国際的な恥辱とし、米国の言論の自由への攻撃だと非難。

ブラジルのルラ・ダシルバ大統領は、報復措置の可能性を示唆した。

トランプ氏はまた、他の7か国に対する新たな税率も発表した。

(要約)

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トランプ大統領(9日)=ロイター 

 

 【ニューヨーク=小林泰裕、モンテビデオ=大月美佳】トランプ米大統領は9日、ブラジルに対し、8月1日から50%の関税を適用すると表明した。4月に導入した「相互関税」の税率は10%で、大幅な引き上げとなる。トランプ氏が親しいブラジルのジャイル・ボルソナロ前大統領がクーデター未遂などの罪で起訴されたことなどへの不満が背景にある。 

 

 トランプ氏は自身のSNSに投稿したブラジル宛ての書簡で、「(ブラジル当局による)ボルソナロ氏への対応は国際的な恥辱で、裁判は行われるべきではない」などと主張。また、ブラジルの最高裁判所が米国のSNS運営会社に偽・誤情報の削除を命じたことを「米国人の言論の自由への攻撃」と非難し、「現政権の重大な不正をただすため、50%の関税が必要だ」などとした。 

 

 米国はブラジルに対して貿易黒字の関係にある。ブラジルの相互関税の税率は各国・地域一律分の10%のみで、国・地域ごとの上乗せ分(8月1日まで停止中)は課していなかった。 

 

 書簡を受け、ブラジルのルラ・ダシルバ大統領は9日、「ブラジルは誰にも支配されることはない」とする声明を発表し、法律に基づいて米国に報復措置をとる可能性を示唆した。 

 

 トランプ氏は9日、自身のSNSにスリランカやフィリピンなど7か国に対する書簡も投稿し、各国の新たな税率を明らかにした。 

 

 

 
 

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