( 306984 )  2025/07/13 02:59:38  
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福岡女子大学が、2029年度入学からトランスジェンダー女性学生を受け入れる方針を発表し、賛否が呼んでいる。

大学は「すべての女性に学びの機会を提供する使命がある」としているが、ネット上では「性自認を確認するのは不可能」などの批判も出ている。

全寮制のため、寮生活への影響を心配する声も多い。

トランスジェンダーの学生や専門家は、不安や生きづらさを感じている一方で、受け入れを選択肢とする意見もあり、多様性の重要性についてさまざまな視点が示された。

最終的には、キャンパスでの体験や学びの環境についての議論が続いている。

(要約)

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「トランス女性」全寮制・女子大が受け入れ方針で物議 

 

 女子リーダーの育成を目指す福岡女子大学が、2029年度入学から、男性として生まれ、女性の心を持つ「トランスジェンダー」の学生を受け入れると発表した。2022年5月から検討を進め、学生や保護者とも意見交換を重ねてきたそうで、2026年秋にも受け入れガイドラインや出願資格審査手続きを公表する予定だとしている。 

 

 大学は「志あるすべての女性に本学固有の学びへの扉を等しく開いていくことは、一つの使命である」としているが、ネット上では「性自認を確認するなんて不可能」「福岡女子大は共学になったのか…」「これは行き過ぎた多様性」といった声も出ている。 

 

 実はこの大学、1年次は全寮制だ。大学側は今後、寮生活の環境整備も進めるとしているが、不安を感じる人は多いようだ。『ABEMA Prime』では、批判の声も多い“トランスジェンダーの女子大受け入れ”について、トランスジェンダー女性と考えた。 

 

かえでさん 

 

 トランスジェンダー女性のかえでさんは、男女共学の大学4年生で、戸籍性は男性、性自認は女性だ。性別適合手術やホルモン治療はしておらず、カミングアウトもしていない。LGBTQサークルの代表を務めたが、サークルではLGBTQであることのみカミングアウトしている。また去年までトランスジェンダーとは伝えていたが、今年から言わないことにした。 

 

 福岡女子大の試みについては、「寮生活を考えるうえで、周囲への影響よりも、トランスジェンダー本人が抱える不安について着目したい」という。「大学で女性として生活していても、メークを落としたスッピンが男性に見えたり、性別の移行状態によってはヒゲが生えたりする。大学の滞在時間が数時間なら影響は少ないが、寮生活だと24時間おびえないといけない」。 

 

 そして、「カミングアウトすると、やはりネガティブな目線で見られる。するにせよ、しないにせよ、トランスジェンダー本人のメンタルは落ち着かない。“絶対にバレちゃいけない自分”におびえながらの生活は落ち着かないため、24時間大学に拘束されるのはどうなのか」と心配する。 

 

 一方で、「実家や1人暮らしであれば、学びの機会を広げるために、トランスジェンダーの受け入れは選択肢だ。ただ、体格差や声でバレてしまうケースは結構あるため、周囲に与える影響がゼロではない。互いが共生するためには、どうなのかとも思う」。 

 

 個人の価値観としては、「トランスジェンダーを受け入れる女子大と、受け入れない女子大。両方あってこその多様性だ」といい、「私は“オカマ”や“ホモ”と言われて、いじめられた経験があり、同じキャンパスにいたら怖いところがある。肝心なのは、女子大だからこそ存在する学部で、そこでしかできない学問を学びたいか。学問は多くの人に開かれているべきだ」との考えを述べた。 

 

 

アレン様 

 

 「大物マダムタレント」のアレン様は、“トランスジェンダーの女子大受け入れ”に、「多様性を武器に変な理想をぶつけてくる人がいる。多様性はもちろんいいと思うが、女子大やセンシティブなところに、元々男性の方で体格差もある人が入ってくると、不安を助長する可能性もあるし、好ましくはない」。 

 

 また、「女性でも男性でも、トランスジェンダーでも、特別視しなくていい。世界中でLGBTQの人が、裸のような格好をして『我々の権利が』と言いながらパレードをしているが、あれが余計に特別視される機会を作っている。そんなことをせずに、普通に『私はこういう格好が好きだ』『自分はどちらかと言うと、女性だと思っている』と思えばいい。なぜそれを認めてもらうためのパレードを開く必要があるのか」と主張した。 

 

 かえでさんは、トランスジェンダーとして生きていくことに、「社会生活で生きづらさがある。例えば、病院や大学、日常生活、トイレなど色々あるので、私たちは困っている。助けが必要。ただ、奇抜なパレードは変な人たちって思われるから、正直ちょっと…みたいなところはある」といい、「本当に理想は1人の女性として、ひっそり生きていきたい」。 

 

 しかし一方で、「真面目な格好をしているが、カワイイものも好きだ。本当はロリータ服を着て、公園で遊びたいが、気にしてしまう」と、本心を語った。 

 

 アレン様は「少しでも『自分らしく生きたい』という、うらやましさがあるなら、それに少しでも近づき、あまり人目を気にしなくていいような社会になっていくといい。私はもはや度外視して、好き放題生きている」と受け止める。 

 

 かえでさんが「いじめられた経験から、人からディスられるのが怖い。だからどうしても無難になってしまう」との悩みを明かすと、アレン様は「ぶっ飛んだ方がいい。私は少なくとも味方だ」と返した。 

 

(『ABEMA Prime』より) 

 

ABEMA TIMES編集部 

 

 

 
 

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