( 307084 )  2025/07/13 04:57:36  
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石破茂首相が関税交渉において「なめられてたまるか」と発言したことについて、京大大学院教授の藤井聡氏がコメント。

藤井氏はこの発言が重大な失言になり得るとし、その意味を解説。

日本語の「なめる」という言葉は侮辱を意味し、石破首相の発言はトランプ氏に対して侮辱を許さないという強い意志を示していると指摘した。

また、石破首相は「戦い」と表現したが、トランプ氏は「ディール」を求めているため、見解が食い違っていると批判。

さらに、街頭演説での発言により外務省が慌て、英語訳が軽い内容になっている可能性にも言及した。

(要約)

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石破茂首相(2025年7月) 

 

 元内閣官房参与で京大大学院教授の藤井聡氏(56)が12日放送のABCテレビ「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」(土曜午前9時30分=関西ローカル)に出演。米国のトランプ政権との関税交渉をめぐり、石破茂首相が「なめられてたまるか」と発言したことについて言及した。 

 

 石破首相は9日、千葉県船橋市内で行った参院選の街頭演説で、関税交渉について「国益をかけた戦いだ。なめられてたまるか。たとえ同盟国であっても正々堂々言わなければならない」などと話していた。 

 

 この発言について、藤井氏は「これを見た時、驚愕(きょうがく)したんですね。歴史上最大の失言になり得る言葉なんですね」と述べた。 

 

 「なぜかというと、『なめられてたまるか』って日本語は、日本語だったらちょっと軽い“じゃれあい”みたいな言葉に聞こえますけど、理屈でいうと、『なめる』っていうことは『侮辱する』っていうことなんですよね。『たまるか』っていう言葉は『耐えられない』あるいは『許さない』って言ってるんですよ。だから『トランプよ、お前は僕のことを侮辱している。その侮辱していることを、絶対に許さない』という風に訳すことができるんです、英語では」と指摘。 

 

 続けて「しかも、(石破首相は)『戦いだ』って言っているんですよ。違うんですよ。トランプは『ディールをしよう』って言ってきているんです。ディールっていうのは、相手の立場を理解しながら、相手の立場も考慮しながら交渉していくもんですけど。戦いっていうことは、相手をつぶす行為なんですよ。これね、字義通り訳されたらもう、アウトですわ。(関税率)30%とか40%やったるわ、とか言われても仕方ない」と厳しい見方を示した。 

 

 さらに、これが街頭演説での発言であることに、「外務省、めちゃくちゃ焦ったらしいんですよね。それはそうですわ。密室で言うんやったらええけども、国民に言ってるっていうことは、国民に宣戦布告したようなことになりますからね。訳し方によっては」とも。 

 

 ただ、「外務省が焦ってものすごい翻訳を調整して、ロイターの記事が出たんですけど、めちゃくちゃライトな英語になっているんです。ものすごくぬるく訳してくれたんで、これはトランプが気付かない可能性はあります」と話していた。 

 

 

 
 

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