( 307309 )  2025/07/14 04:35:02  
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TBSの「報道特集」で、参院選を控えた外国人政策の重要性が取り上げられ、各政党の政策が比較された。

特に「日本人ファースト」というスローガンが注目される中、SNSでのヘイトスピーチの現状も報告された。

日本に滞在する外国人の増加が確認される一方で、治安に関するデータも紹介され、外国人に対する誤解や差別の危険性が警告された。

山本恵里伽アナは、排外的な意見が急激に支持を得ている現象に戸惑いを表明し、投票の重要性についても語った。

日下部正樹キャスターは、差別が社会に及ぼす影響について論じ、政治の責任を強調した。

(要約)

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TBS山本恵里伽アナ(2017年3月撮影) 

 

 TBS系「報道特集」(土曜午後5時半)は12日の放送で、参院選(20日)で外国人政策が争点に急浮上しているとして特集した。 

 

 番組では、各党の外国人政策を一覧で紹介。一部の政党が「日本人ファースト」のキャッチコピーを掲げていることも伝えた。一方で、SNS上などでは外国人を排斥するような言葉やヘイトスピーチが飛び交っている現状も報道。これに対し、日本に滞在している外国人の現状として、人口は増えているが、刑法犯の検挙人数は減少傾向にあることなども説明。一部制度が「外国人優遇」されていることについて「根拠がない」とする支援団体の見解も示し、中国人留学生の不安の声などもオンエアした。 

 

 山本恵里伽アナウンサーは、大阪公立大の明戸隆浩准教授にインタビュー。山本アナの「日本人ファーストという言葉、かなり独り歩きしているな、という印象はあるんですけど、ヘイトスピーチとは違うのか」との質問に、明戸氏が「日本人ファーストという言い方、それだけ取り上げると『日本人大事にします』。それって排外主義なの?ヘイトスピーチなの?と言えてしまう。一番ヘイトスピーチで重要なところは、差別の扇動なんです。差別用語を一切使わず、差別をあおる。つまり、自分は直接『出てけ』と行ってませんよ、と言い訳ができてしまうんですけど、実際にやっていることは『日本人ファースト』がその支持層に対して、排外主義、ヘイトスピーチをあおる、という効果。これは当然、言っている側も分かってないわけがない」と答えた様子も報じた。 

 

 

 

 山本アナはこの問題について「外国人政策が争点に急浮上する中で、これまではそこまでは注目されていなかった強硬な主張が急に支持を集める、であるとか、社会が決して受け入れてこなかった、排外的な、差別的な言葉がSNSで拡散していく。そういった現実に、正直すごく戸惑いを感じています」とコメント。「実際に外国籍の人と全くかかわらずに生活をしている人って、実はほとんどいないと思うんですよ。学校の友達だったり、職場の同僚だったり。自分の1票がひょっとしたら、そういった身近な人たちの暮らしを脅かすものになるかもしれない。これまで以上に想像力をもって、投票しなければいけないと感じています」と語った。 

 

 これを受け、日下部正樹キャスターは「差別による痛みや恐怖は、差別を受けた人しか分からないんですね。ですから、想像力を欠くと差別は瞬く間に社会に広がってしまいます。古今東西を問わずですね、閉塞(へいそく)感に満ちた社会というのは、その原因を外に求めがちです。本当なら差別を止めるはずの政治家が、誤った情報をもとに、外国人が優遇されていると喧伝しています。外国人がいなくなれば本当に問題が解決するんでしょうか。差別が票になるような社会にしてはならないと思います」と話した。 

 

 

 
 

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