( 307944 )  2025/07/16 06:20:36  
00

日本生命保険の社員が三菱UFJ銀行の内部情報を無断で持ち出し、営業に利用していたことが発覚した。

この資料には保険商品の販売戦略が含まれており、「逆流厳禁」という注意書きが付されていた。

これは不正競争防止法に抵触する可能性があり、生保業界でのこうした不正が確認されたのは初めてのこと。

日本生命はこの件について調査を進めており、他の生保業界にも波及する恐れがある。

社外秘の情報を持ち出した理由として、社内での販売促進が挙げられている。

三菱UFJ銀行は多くの生保商品の代理店でもあり、その情報は重要な販売ルートとなっている。

持ち出された情報には保険商品に関する業績評価や改定情報が含まれていた。

(要約)

( 307946 )  2025/07/16 06:20:36  
00

「逆流厳禁」と注意書きした上で日本生命保険内で共有された三菱UFJ銀行の内部資料=2025年7月15日、友永翔大撮影(画像の一部を加工しています) 

 

 日本生命保険から三菱UFJ銀行に出向していた社員が、同行の内部情報を無断で持ち出し、日生の営業部門が営業に利用していたことがわかった。持ち出された資料には保険商品の販売戦略などが記されており、銀行側への「逆流厳禁」という印を付けて社内で共有していた。 

 

 不正競争防止法が禁じる「営業秘密の侵害」にあたる恐れがあり、生保業界でこうした不正が判明するのは初めて。 

 

■三菱UFJ銀の「社外秘」と認識 

 

 日生は朝日新聞の取材に「当社商品の販売推進につなげたいと考え、社外秘の情報と認識しながら内部資料を持ち出した」と説明し、「同様の事案の有無を含め、全容解明に向けた調査を進める」とした。日生は15日に金融庁に事案を報告。他の生保も含め、問題が広がる可能性がある。 

 

 銀行は代理店として複数の生保の商品を扱っており、生保各社にとっては重要な販売ルートだ。 

 

 複数の関係者によると、三菱UFJ銀に出向していた日生の社員は2024年3月、同行の内部情報を無断で持ち出し、日生でメガバンクなどへの営業を担う金融法人部の管理職に送った。 

 

 持ち出したのは、同行の行員が保険商品を売った際の24年度の業績評価の体系などで、同行が重視する商品の種類などがわかる。他にも、他生保の商品の改定時期や内容などを同行がまとめた資料も持ち出していた。 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

IMAGE