( 311494 )  2025/07/29 04:30:20  
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石破総理は、自身の退陣圧力が高まる中、28日の自民党両院議員懇談会で「政治空白を生むことがないよう責任を果たしていきたい」と続投の意向を示しました。

世論調査では支持率が低く、内部から辞任を求める声も多いですが、彼は「責任を果たすために自分を貫く必要がある」と考えており、反石破勢力との戦いに心を閉ざしている状況です。

また、森山幹事長の存在が辞任の鍵を握っているとの見解もあります。

辞任した場合の後継候補としては小泉氏、高市氏、小林氏が挙げられ、麻生氏の支持の有無が重要なポイントとなると指摘されています。

 

 

(要約)

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石破総理はなぜ続投の意思を示したのか? 

 

石破茂総理への退陣圧力が強まる中、1つの山場が28日の自民党の両院議員懇談会でした。冒頭で石破総理は続投の意向を表明。党内から退陣を求める声が相次ぐ中、なぜ続投の意思を改めて示したのか。石破総理に電話取材できる関係性を持つ政治ジャーナリストの青山和弘さんが解説します。 

 

両院議員懇談会の冒頭での発言 

 

石破総理は28日の両院議員懇談会の冒頭で「政治空白を生むことがないよう責任を果たしていきたい」と、改めて続投の意向を示しました。一方、森山裕幹事長は「選挙結果の分析と課題の洗い出しを早急にしたい。8月中をめどに報告書をとりまとめ、まとまった段階で幹事長としての責任を明らかにしたい」と話しました。 

 

石破内閣を「支持する」31.6%、「支持しない」50.2% 

 

ANNの世論調査では、石破内閣の支持率は「支持する」31.6%、「支持しない」50.2%でした。石破総理が辞任すべきかという問いに対しては「思う」46%、「思わない」42%と拮抗しています。 

 

(Q自民党内で見ると「石破総理は辞めるべき」という意見が多い?) 

青山さん:そうですね。石破総理が続けても今後の国会運営の展望が開けないという見方が強いです。国民民主党の玉木代表も「石破政権とは連立は組まない」と言っています。 

 

石破総理はなぜ続ける? 

 

では、石破総理はなぜ続投の意思が固いのか。 

 

青山さんは、石破総理への取材で「行き着くところまで行く。自分との戦いでもある」という発言があったことから「責任を果たすために自分が心を強く持たないといけないと、頑なになっている」とみています。 

 

青山さん:選挙期間中から石破総理を取材してきましたが、最近は「誰かが俺を引きずり降ろそうとしている」という考えに陥って、非常に強い調子で「自分は続けるんだ」と意志を固めています。さらには自民党内の”反石破勢力との戦い”というフェーズに入ってしまっていて、”石破おろし”の動きに心が閉ざされ、非常に辞めさせるのが難しい状況になっています。 

 

そんな石破総理に対し、「森山幹事長であれば止められる可能性がある」と青山さんは語ります。 

 

青山さん:森山幹事長は典型的なナンバー2です。上の人が言ったことを忠実に守る。だから信頼を置かれるわけです。懇談会の冒頭で、今回の選挙について「幹事長としての責任を明らかにしていきたい」と言ってます。森山幹事長が辞めた場合、森山幹事長を全面的に頼り続けてきた石破総理は「森山幹事長が辞めるなら自分も苦しい」となる可能性があります。また、森山幹事長が「総理も一緒に辞めてください」と言うか、言わないか。これは非常に大きなターニングポイントになると思います。 

 

 

石破総理が辞めた場合、ポスト石破は一体誰に? 

 

では、仮に石破総理が辞めた場合、ポスト石破は一体誰になるのでしょうか。 

 

青山さんは、有力候補について小泉氏、高市氏、小林鷹之氏を挙げ、「麻生最高顧問が高市氏と小林氏のどちらにつくかが大きな鍵になる」と指摘します。麻生最高顧問は23日、高市氏と約20分の会談をしました。小林氏とは今週中にも会談を行うとみられています。青山さんは「麻生氏は小林氏に傾いているという見方もある」といいます。 

 

青山さん:高市氏は党員にはたいへん人気がありますが、議員の中では大きなグループをもっていません。前回の総裁選で20人の推薦人を集めましたが、8人ぐらいは落選しました。そんな中で麻生氏の後ろ盾があれば、ものすごく大きいです。ただ、麻生氏の周辺に取材すると「小林さんの方がいいんじゃないか」と匂わせる見方が強いです。この前、麻生氏は「連立工作ができる人じゃないといけない」と言いました。高市氏はかなり右側にエッジの立った保守論客ですので、リベラル色の強い野党と連立を組むのは難しいかもしれない。小林氏も保守色が強いですが、まだバランスが取れるんじゃないかという見方もあり、このあたりの最終判断が結果に大きく影響すると思います。 

 

政治ジャーナリストの青山和弘氏 

 

(Q野党との連立については?) 

青山さん:小泉氏は石破政権の執行部の流れをくんだ交渉ができるので、立憲との大連立もあるかもしれませんし、維新と連立の可能性もあるかもしれません。高市氏や小林氏なら、維新や国民民主に重心が移ってくるかもしれない。こういった連立の行方も、どちらになるかによって大きく変わってくる可能性があります。麻生氏が後ろ盾につくと、麻生氏はやはり国民民主党の玉木代表と関係がいいので、国民民主が連立相手として注目されると思います。 

 

 

 
 

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